2023 Fiscal Year Research-status Report
隣接点光源型デジタルホログラフィーによる3次元内部顕微イメージング
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21K04920
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
渡邉 恵理子 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (20424765)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | デジタルホログラフィ / 位相シフトデジタルホログラフィ / 光導波路 / 3次元イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,位相シフトデジタルホログラフィに隣接点光源を導入することで,新たな生体内部の3次元顕微イメージング法の実現を目指す。2023年度は,下記の項目を実施した。 (1) 生体内部の3次元顕微イメージングに向けて,石英系光導波路型デジタルホログラフィック顕微鏡システムを生物細胞に適用しやすい形態に改良した。続いて隣接点光源型デジタルホログラフィ用デバイスである機能集積型光導波路照明デバイスの理論分解能や,撮影条件による分解能と視野に関する考察をし,システム設計の指針を立てた。 (2) 機能集積型光導波路照明デバイスの超小型化に向けたシミュレーションと試作 これまで石英導波路により機能集積型光導波路照明素子の開発を進めてきたが,石英系導波路は比屈折率差が1.5%,最小曲げ半径がおよそ1 mmであり小型化に限界があり,針のように超小型化することは難しい。そのため,比屈折率差が20%であり最小曲げ半径が10 um 程度で,石英系導波路の1/100の曲げ半径を実現可能であるSiN導波路による機能集積型光導波路照明素子の実現性をシミュレーションと基礎実験により検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時に計画していた実施事項を計画通りに実施できたこと,また,超小型化に向けた可視域SiN導波路の基礎的な試作に成功し,生体内部の3次元顕微イメージングに向けて前進したため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は,位相シフトデジタルホログラフィに隣接点光源を導入することで,生体内部の3次元顕微イメージング手法の実現を目指している。この目的を達成するために,下記の項目を実施していく。 ・生体内部の3次元顕微イメージングに向けた再構成回折計算の改良 ・機能集積型光導波路照明デバイス(Functionally Integrated Waveguide Illuminator: FIWI)の超小型化に向けたSiN導波路のシミュレーションと試作
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Causes of Carryover |
購入予定であった実験デバイスを,より最適な設計が完了する次年度購入に変更したため。
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