2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of all-optical active mode-locked fiber laser based on nonlinear optical loop mirror
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21K04933
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
白木 英二 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70633147)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 超短パルス / 光ファイバー / レーザー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、全光制御型の能動モード同期超短パルスファイバーレーザーの開発を目的とする。具体的には、パルス捕捉現象による非線形光ループミラー(NOLM)を用いた強度変調器を開発した。さらに、それを用いて能動モード同期Er添加超短パルスファイバーレーザーを開発した。 本年度はまず、数値解析により、提案手法によるモード同期の有効性を検証した。50:50ファイバーカプラによりファイバーループ長10mのNOLMをモデル化した。NOLMと増幅器、取り出しカプラにより共振器を構成した。時間幅300 fs, パルスエネルギー170pJ、波長1585 nmの制御光を用いたとき、330 fs, pJ、1532 nmの超短パルス発振が得られた。70:30ファイバーカプラを用いてNOLMを構築した場合、189 fs, 355 pJの超短パルス発振が得られた。 次に、提案するNOLMを用いたレーザー共振器を実際に構築した。制御光には受動モード同期Er添加ファイバーレーザー(繰り返し周波数50 MHz)の出力光を波長変換した超短パルス用いた。NOLMのループ長を10 m、共振器の全長を24 mとしとしたとき、繰り返し周波数8.3 MHzで超短パルス発振を得ることができた。これは共振器長から計算されるモード同期の周波数と一致する。したがって、本手法によるモード同期発振を実証できたといえる。また、共振器内の増幅器の励起光の強度を上げていくことにより、繰り返し周波数50 MHzでの発振を得られた。共振器長および制御光の繰り返し周波数に関係して発振周波数を決定できると考えられる。 ファイバーカプラの比率を50:50の対称なNOLMにおいても、70:30の非対称なNOLMにおいても発振を確認することができた。共振器のファイバー長やデバイスの特性によって出力パルスの特性を変化させられると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
パルス捕捉現象による非線形光ループミラー(NOLM)を用いた超短パルスレーザーの開発を行うことを目的としている。R3年度は、数値計算を行い、その結果からファイバー共振器の設計とその製作を行うことができた。また、実験により、ファイバーループ長10 mの非線形光ループミラーを用いて、モード同期発振が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、開発したモード同期レーザーにおいて、入力する制御光や励起光の強度に対する出力光特性を解析する。また、ファイバーカプラの比率やNOLMのループ長などに対する出力光特性を明らかにする。これらを通して、パルス捕捉現象によるNOLMの共振器内での動作や役割を解明する。学会発表等により成果の報告を行う。
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