2022 Fiscal Year Research-status Report
High-speed control of the magnetization of single-molecule magnets via fluctuation of the valence state of rare earth elements
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21K05010
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
加藤 恵一 城西大学, 理学部, 准教授 (80374742)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 単分子磁石 / 軽希土類 / セリウムイオン / 単結晶 / 酸化還元 |
Outline of Annual Research Achievements |
単分子磁石(SMM)とは分子全体で磁化が揃う古典磁石とは違い、一分子のみで磁石として振る舞う物質群であり、今後高密度情報デバイスなどへの応用が期待されている。SMMをスピンデバイスへ応用するためには単分子スケールでのスピンの可逆的制御が必要不可欠である。そうした課題の解決に向けて様々な手法によるSMMとnon-SMM間のスイッチングが報告されているが、非磁性体からSMMへのスイッチングへの報告が非常に少ない。本研究では、非磁性体Ce(Ⅳ)-フタロシアニン二層積層型単核錯体(CePc2)を化学的に還元しCe(Ⅲ)錯体とすることでSMM挙動を観測した。その一方、錯体の構造と磁気性能の因果関係の解明や電気化学的に安定な還元体単離など未解決部分も多い。本年度はCePc2の片方をテトラフェニルポルフィリナト(TPP)に変えたヘテロ積層型Ce(Ⅳ)錯体Ce(Pc)(TPP)を合成し、CePc2と比較しつつ構造と磁気特性の相関を明らかにすることを目的とした。これは、Square prismとSquare-antiprism型の配位環境で磁気特性を比較するためである。また、Ce(Ⅳ)(TPP)(Pc)を還元体の合成を試みた。還元体の生成は各種スペクトル測定で確認できたが、単結晶が得られていないため単結晶構造解析によるCe(III)イオンの配位環境は今後の課題である。また、単結晶および固体状態における電気化学測定の手法を確立したので、次年度以降Ce錯体に適用していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度の新型コロナウイルス感染症に伴う行動規制のため研究が予定から遅れている。徐々に研究は進んでいるが、現状はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題では、軽希土類単分子磁石(SMM)の価数変化および価数揺動に伴う磁気特性制御に注目している。今後は単結晶をもちいて各種Ce(Ⅳ)錯体の中心Ceイオンの可逆な酸化・還元(Ce3+/Ce4+)を電気化学的に明らかにする。単結晶および固体状態における電気化学測定の手法を確立したので、次年度以降Ce錯体に適用していく予定である。また、Ceイオンが3価(4f1:常磁性)の還元体を合成単離し、磁気特性評価および単結晶構造解析から中心Ceイオンの配位環境を調べ、構造と磁気特性の相関を明らかにする。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症に伴う行動規制のため研究遂行が困難であり、研究が予定から遅れているため次年度使用額が生じている。今後の使用計画としては、本研究課題遂行に必要な電気化学測定装置の機能拡張等に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)