2022 Fiscal Year Research-status Report
超高感度化無磁場固体硫黄NMR法を活用したゴムの架橋構造解析
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21K05129
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
山田 和彦 高知大学, 教育研究部総合科学系複合領域科学部門, 准教授 (80373380)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 硫黄 / NMR / 架橋構造 / シスチン |
Outline of Annual Research Achievements |
加硫ゴムは主に自動車用タイヤに使用されているが、タイヤの物性を決定する硫黄原子による架橋構造は未だに解明されていない。本研究では、アモルファス試料においても化学分析が可能な無磁場固体NMR法を開発し、架橋構造解析に挑戦している。申請者らは、ジスルフィド結合を含むシスチンの硫黄NMRスペクトルの観測と、NMRパラメータの算出に世界で初めて成功した。なお、シスチンの研究成果は生化学の分野におけるタンパク質の立体機能解析研究にも応用することができる。また、NMR測定における高感度化手法として、高温超伝導素材を活用した超高感度化受信コイルの開発に成功した。硫黄原子のNMR信号は極めて微弱であることから、本超高感度化手法を併用することで、効率的に、かつ、より大きな化合物の測定が可能になる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ゴムの架橋構造を解析するためには、モデル化合物における硫黄NMRパラメータの蓄積が必要不可欠である。これまでにスルフィド結合を含む有機硫黄化合物の33SNMRパラメータを算出することに成功しており、予想よりも早いペースでデータベースを構築できている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、モデル化合物を中心に33SNMR測定を実施し、正確にNMRスペクトルを解析していく予定である。
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Research Products
(4 results)