2021 Fiscal Year Research-status Report
pre-miR-664a搭載ラクトソームによる光依存的なアポトーシス誘導法の開発
Project/Area Number |
21K05277
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
渡邉 和則 岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 助教 (70602027)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | pre-miR-664a / 光制御 / アポトーシス誘導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、【アポトーシスを誘導するpre-miR-664aの標的mRNAの解明】、【pre-miR-664aとラクトソームを組み合わせた光依存的なアポトーシスの誘導法の開発】を目的に研究を進めている。2021年度は下記の課題を実施しました。 (1) pre-miR-664aにより発現変動するmRNAの同定の試み マイクロアレイを用いてpre-miR-664aにより発現減少するmRNAをいくつか同定することができた。 (2) 光依存的なアポトーシス誘導 ラクトソームに細胞膜透過性ペプチド (CPP) を介してpre-miR-664aを搭載することに成功した。そこで、粒径測定やゼータ電位の測定を行なった。次に、光依存的にアポトーシスを誘導することができるか検証した。その結果、pre-miR-664aを搭載したラクトソームを用いることで光照射をしなければアポトーシスが誘導されず、光照射依存的にアポトーシスを誘導することができた。しかし、標的のないpre-miR-controlでも光依存的にアポトーシスが誘導されてしまった。そこで、ラクトソームに搭載している光増感剤を変更したpre-miR-664a搭載ラクトソームの調製に成功した。しかしながら、pre-miR-664a及びpre-miR-controlともに光依存的にアポトーシスが誘導されていた。このことから、光増感剤の力によりアポトーシスが誘導されていることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度内にpre-miR-664aの同定を完了する予定であったが、まだ同定途中である。一方で、CPPを介してラクトソームにpre-miR-664a搭載することはできたが、pre-miR-664aを介した光によるアポトーシス誘導ではなく、光増感剤によるアポトーシス誘導であった。このようにラクトソームに搭載する光増感剤の量の検討など、さらなる条件検討が必要になったからである。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は少し遅れている定量PCRを用いてpre-miR-664aの標的mRNAの同定を試みる。次に、ラクトソームに搭載している光増感剤の量や光増感剤の種類を変更することで、アポトーシス誘導が光増感剤によって起こるのではなく、pre-miR-664aによって起こるのか検証を試みる。また、pre-miR-664aによってアポトーシスを誘導したラクトソームの粒径など物性の測定も試みる。
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Causes of Carryover |
pre-miR-664aの標的mRNAの同定が遅れているため (使用計画) 2022年度に行う定量PCRを用いたpre-miR-664aの標的mRNAの同定に充てる予定である。また、様々な光増感剤を用いたラクトソームの調製に充てる予定である。
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Research Products
(15 results)