2021 Fiscal Year Research-status Report
Structural probing of RNA G-quadruplex structures in vivo
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21K05314
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
石塚 匠 宮崎大学, 医学部, 助教 (50700085)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | グアニン四重鎖構造 / RNA / セリウム |
Outline of Annual Research Achievements |
RNA内のグアニン塩基に富んだ配列で形成されるグアニン四重鎖構造(rG4)は生物学的に重要な役割を担っていることが明らかとなってきており、最近では疾患の治療標的としても期待されている。従って、rG4の詳細な構造解析はその機能を理解する上で重要な情報を提供する。しかしながら、生体内においてrG4による生物学的な制御機構が存在しているのではないかと考えられるものの、特異的に検出する解析手法が無く未解明な点が多い。 本年度では、RNAグアニン四重鎖構造(rG4)をヌクレオチドレベルの分解能で検出可能な技術を開発するためにCe(IV)/EDTAを用いてrG4内のループ部位にあたる一本鎖RNAを標的とすることができるかを検討した。その結果、Ce(IV)/EDTAがrG4内の所定の一本鎖RNAのみを切断可能であることを見いだした。また、切断活性が最大となる条件を決定し、Ce(IV)/EDTAの作用機序をNMRおよび反応速度の物理化学的データの取得により解析も行った。種々の検討から、四重鎖構造内のループ部位の一本鎖RNAは単純な一本鎖RNAとは異なる特殊な環境にあることが予想されたが、その詳細に関しては現在解析中である。さらに四重鎖に特異的な切断かどうかを評価するためRNA配列中のrGを四重鎖形成能に乏しい7-デアザグアノシンに置換した合成オリゴを用いると、切断活性が著しく低下したことから、四重鎖形成に依存した切断であることも明らかとなった。こうして本研究の中核を成す構造解析法を確立した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りに本研究の基盤となるrG4構造解析法の構築ができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度では、現在まで報告がなされているrG4構造すべてにおいて本技術を応用し、その汎用性を実証する。テロメアRNA配列や神経変性疾患におけるリピート配列、mRNAおよび5’UTRにおける配列で形成されるrG4構造が該当する。また、rG4構造に加え、ヘアピンやバルジ、インターナルループ構造が共存した長鎖RNA配列においても検討し、rG4構造選択性を検証する。
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[Journal Article] Crucial role of high-mobility group box 2 in mouse ovarian follicular development through estrogen receptor beta2022
Author(s)
Yu Yamaguma, Naohiro Sugita, Narantsog Choijookhuu, Koichi Yano, Deokcheol Lee, Makoto Ikenoue, Fidya, Shinichiro Shirouzu, Takumi Ishizuka, Mio Tanaka, Yoshihiro Yamashita, Etsuo Chosa, Noboru Taniguchi, Yoshitaka Hishikawa
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Journal Title
Histochemistry and Cell Biology
Volume: 157
Pages: 359-369
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Book] 病理と臨床2022
Author(s)
菱川 善隆, Narantsog Choijookhuu, 石塚 匠, 柴田 恭明, 小路 武彦
Total Pages
424
Publisher
文光堂