2021 Fiscal Year Research-status Report
Non-contact detection of Pseudomonas aeruginosa and Acinetobacter baumannii from the surrounding air by infrared light
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21K05368
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
山本 雅人 昭和大学, 教養部, 教授 (50277844)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒田 悟 昭和大学, 教養部, 教授 (20159502)
本多 英彦 昭和大学, 教養部, 講師 (40350491)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 緑膿菌 / アシネトバクターバウマニ / 赤外吸収スペクトル / 揮発性物質 / におい / 気体 / 生体ガス / 呼気 |
Outline of Annual Research Achievements |
緑膿菌とアシネトバクターバウマニを培養し、その周辺空気の赤外吸収スペクトルを測定した結果を、他の気体試料の場合と比較し、緑膿菌とアシネトバクターバウマニ、さらに黄色ブドウ球菌、それぞれの特徴を見出すことができた。これらの結果を以下の2報にまとめた。 1, Masato Yamamoto, et al. Classification of gases around Pseudomonas aeruginosa and Acinetobacter baumannii by infrared spectroscopy, Journal of Microbiological Methods, Volume 196, 2022, 106474. 2, Honda H, et al. Decision tree-based identification of Staphylococcus aureus via infrared spectral analysis of ambient gas. Anal Bioanal Chem. 2022 Jan;414(2):1049-1059. 菌周辺気体の赤外吸収スペクトルには、大気中に放出される物質群の菌種ごとの分布・特徴に関する情報が潜在的に含まれていると考えられる。現在は、これらの特徴が他の種類の生体ガス試料に見いだされないか調べている。具体的にはヒトの呼気やマウスの糞尿がついた床敷き周辺空気である。条件を整理しながら、菌の種類や複数の菌種分布がどのように現実のにおう気体に反映されているのか、赤外吸収スペクトルの解析を通じて見出していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今後の発展の基盤となる基本的な内容、緑膿菌、アシネトバクターバウマニ、黄色ブドウ球菌、それぞれの周辺気体の赤外吸収スペクトルの特徴について論文にまとめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
緑膿菌、アシネトバクターバウマニ、黄色ブドウ球菌など、多様な菌を培養し、その周辺空気の赤外吸収スペクトルを測定した結果を足掛かりにして、今後は、ヒトの呼気、マウスの床敷きのにおい、について調べていく予定である。
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Causes of Carryover |
研究データの蓄積を目的として、多様な気体試料の収集と測定を中心に、研究を進める予定だった。しかし、早い段階で明確な解析結果が出揃ったため、早めに論文にまとめることにした。その結果、気体試料の収集と測定についての一部の予定であった、より大量の気体試料を迅速に測定できるオートサンプラーの製作については次年度以降に後ずれした。つまり、令和3年度の経費に予定されていたFTIR用特注オートサンプラーシステムの費用は次年度以降に繰り越した。今後、この新規システムの役割については、既存の機械を拡充してバージョンアップを図る方法が検討されている。この代替案が現段階では有力であり、その場合、追加の部品を消耗品の購入で準備される予定である。
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