2023 Fiscal Year Research-status Report
Non-contact detection of Pseudomonas aeruginosa and Acinetobacter baumannii from the surrounding air by infrared light
Project/Area Number |
21K05368
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
山本 雅人 昭和大学, 教養部, 教授 (50277844)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒田 悟 昭和大学, 教養部, 教授 (20159502)
本多 英彦 昭和大学, 教養部, 准教授 (40350491)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
Keywords | 赤外吸収ピーク / 歯周病 / Porphyromonas gingivalis / 口腔内の菌叢分布 / 揮発性代謝物 / FTIR / 高分解能赤外吸収スペクトル |
Outline of Annual Research Achievements |
条件の異なるヒトの呼気を気体試料として採取し、高分解能・高感度で赤外吸収スペクトルの測定を、本年度も積み重ねた。次に、口腔内の健康状態と関わるアンケート内容や運動状態を示す指標との相関を解析した。さらに歯周病と関連する菌種を培養したシャーレ周辺空気の採取と、その気体試料の測定もあわせて実施し、口腔内の菌叢分布や健康状態との関連を示唆する赤外吸収ピークが現れる波数領域を見出した。 これらの結果、歯周病が呼気の赤外吸収スペクトルから評価できる可能性について検討することができ、以下の論文にまとめることができた。 "Attempts to evaluate periodontal disease from exhaled breath ―Breath analysis using Fourier transform infrared spectroscopy―", T.Inagakiら, Journal of The Showa University Society (2023). https://doi.org/10.14930/jshowaunivsoc.83.211 あわせて、呼気の赤外吸収スペクトルから得られる情報について、代表的な口腔細菌であるポルフィロモナス・ジンジバリスからの揮発性物質との関連について以下のように考察できた。 "Fourier transform infrared spectroscopy and machine learning for Porphyromonas gingivalis detection in oral bacteria", T.Kanedaら, Analytical Sciences (2024). https://doi.org/10.1007/s44211-023-00501-7
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
緑膿菌、アシネトバクターバウマニに加えて、ヒトの健康と関わる別の菌種、Porphyromonas gingivalisについても、情報を蓄積し始めている。その結果、ヒトの口腔内の菌叢変化と健康状態がどう関連するのか解析を開始している。
|
Strategy for Future Research Activity |
歯周病の多様な病態のどの部分と関わる情報を赤外分光法で得ているのか検討する。複数の異なる症状についてのアンケート結果や歯周ポケットの深さ情報だけでなく、専門医によるカルテからも情報を得て、定量化して、相関する赤外吸収ピークが抽出できないか調べる。
|
Causes of Carryover |
今年度は、ヒトの健康と関わる菌について、種類を増やして培養菌周辺空気の採取と赤外吸収スペクトル測定を重点的に行った。このデータを基礎にして、次年度以降に、呼気試料の採取・測定とあわせて、実際のヒトの口腔内の菌叢分布について、唾液か歯垢から情報を網羅的に得る予定である。この測定と解析を依頼するために費用がかかる。
|