2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21K05377
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
平田 大 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30243603)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 酵母 / 寿命制御 / チェックポイント / 細胞極性 / 環境適応 / アルコール発酵 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)背景・目的:細胞極性制御やチェックポイント機構は、細胞の正常な機能発現や遺伝情報の完全性の維持に必須で、その破綻は細胞の癌化・老化の一要因である。一方、寿命制御機構の解明は、老化に伴う癌や生活習慣病の発症機構の解明・予防、健康寿命の延伸に重要である。本研究では申請者が酵母において発見した細胞極性制御経路の寿命制御への関与の可能性を検証することを目的とした。具体的には、2つの細胞極性制御経路、1)DNA複製Checkpoint Kinase(Cds1)がCalcineurin(CN)を介し細胞極性を制御するCCT経路(Cds1-CN-TIPs)、2)細胞質分裂後の細胞極性の確立/維持に必須な細胞極性ネットワークMOR経路(MOR: Morphogenesis Orb6 network)について、環境適応時(発酵条件)に新たに発動する寿命制御への関与の可能性を検証した。(2)研究成果(概要):発酵条件で発動する寿命制御を解明するため、アルコール発酵過程での酵母の細胞増殖を解析した結果、2つのphaseで構成されることを見出した(増殖しながら発酵するphase 1、成長が停止し発酵を継続するphase 2)。さらに、Spindle Assembly Checkpointに重要な出芽酵母のBub1やDNA Integrity Checkpoint に重要な分裂酵母のCds1は高エタノール条件下(phase2)での寿命制御への関与の可能性が低いこと、一方、分裂酵母のBub1はphase2での寿命制御に部分的に関与する可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)