2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
21K05443
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
山城 一雄 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (00348921)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 腸内細菌 / 認知症 / 神経炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢化が進む我が国においてアルツハイマー病(AD)を主とする認知症は年々増加し、大きな社会問題となっており、その病態解明と治療法の確立は喫緊の課題と言える。近年、ADを含む認知症の発症には脳における炎症(神経炎症)が重要な役割を果たしていることが指摘されている。しかしながら、その詳細なメカニズムについては不明である。 そこで本研究では、腸内細菌による神経炎症との関わりを解析することで、認知症の病態解明を行う。認知症患者における腸内細菌叢解析と頭部MRI画像解析、さらに認知症患者由来の腸内細菌をマウスへ移植し脳病理解析を行うことで、認知症における神経炎症と腸内細菌との関連について解明し、腸内細菌の制御による新たな治療法の確立を目指す。 2021年度は研究対象者となるアルツハイマー病患者、軽度認知障害および正常認知機能の研究対象者登録とデータ収集および糞便と血液を含む検体採取を行なった。 認知機能は、MMSE、MoCA-J、ADAS-j cog、CDRを用いて評価した。また頭部MRI検査を施行し、脳血管障害(白質病変、ラクナ梗塞、脳微小出血など)の評価と拡散MRI(Free Water Imaging)を用いた神経炎症についての解析を行なった。さらに糞便サンプルから腸内細菌叢DNAを調整し、16S rRNA遺伝子およびメタゲノム配列データについて解析を行なった。血液サンプルからは、高感度CRPおよびインターロイキン- 6などの炎症関連マーカーの測定を施行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた人数に近い研究対象者の登録をすでに終えており、データ収集と検体採取も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
収集したデータを用いて、腸内細菌叢と認知機能、また頭部MRI画像により評価した神経炎症との関連について解析を行う。さらに神経炎症と関連する腸内細菌を無菌マウスに移植し、脳組織への影響について解析を行う。
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Causes of Carryover |
2021年度に腸内細菌解析費用として使用予定であったが、糞便サンプルの採取を継続中のため未使用額が生じた。次年度に糞便サンプルの採取が終了後に腸内細菌解析を行うため、未使用額はその経費に充てる予定である。
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Research Products
(5 results)