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2021 Fiscal Year Research-status Report

Investigation for active form of anthocyanin and bioactive mechanisms in neutral pH region

Research Project

Project/Area Number 21K05462
Research InstitutionNigata University of Phermacy and Applied Life Sciences

Principal Investigator

松本 均  新潟薬科大学, 応用生命科学部, 教授 (00566292)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
KeywordsAnthocyanin / Gallic acid / PGAldehyde / delphinidin
Outline of Annual Research Achievements

調書に記載した計画に基づき、令和3年度は、①実験用アントシアニン(AC)精製品の調製を行った。既報に基づく方法で実施し、delphinidinとcyanidinのrutinosideとglucosideの精製品計4種すべてを、約2gづつ調製した。このサンプルを以降の実験に供した。
②生理活性を持つAC分解物の探索のために、最初に、精製したACを中性条件下で経時的にサンプリングし、酸性に戻してAC量を測定し、分解速度を計測した。中性領域では、24~48時間の経過で、大部分のACが分解することを確認した。
③分解したACサンプルのうちdelphinidin-3-glucosideについて、グルコース量を定量し、糖が遊離しているかを検討した。結果、48時間後までに、計算上ほぼ100%のグルコースが遊離していることが確認された。ACの分解の第一段階として、糖が遊離することが考えられた。
④次に、HPLCを用いて、ODSクロマトグラフィーで分析したところ、いくつかのピークがAC特有の520nmの吸収が見られ、その保持時間から、重合体ができている可能性が示唆された。また、ゲルろ過クロマトグラフィーでも分析を行い、ACが検出されるより前の保持時間で、大量のフェノール系の物質が検出され、分子量がかなり大きな重合体が形成されていると判断した。Delphinidinは、ACのC環部分が不安定であり、そこが解列して、Gallic acid、PGAldehydeになるという既報がある。そこで、ODSとゲルろ過クロマトグラフィーで分析したところ、これらの物質は量が多くないが、存在した。そのことから第二段階では、これらの物質に解列し、第三段階として、これらの物質が重合していくのではないかと考えられた。Gallic acid、PGAldehydeには、血管弛緩効果がなく、活性物質とは、考え難かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

高純度サンプルの大量調整は、滞りなく、終了した。
調製したサンプルを用いて、ACの分解物を探索しているが、研究開始前は、低分子の分解物が生理活性物質であると予想していた。しかし、予想に反して、かなりの高分子の重合物が大量に見出された。そのため、構造決定等は、かなり難航することが予想される。指標としている、血管弛緩効果の生理活性についても、低分子成分は、効果が認められなかった。今後は、高分子重合物をある程度分画してみて、生理活性評価を実施する予定である。
また、完全に精製することはかなり難しいが、部分精製の状態でNMRなどを用いて、ある程度の構造の推定はできるのではないかと考える。

Strategy for Future Research Activity

重合物についての血管弛緩効果の生理活性評価と、物質の解析は行っていく。
一方、これまでACの血管弛緩効果は、ACを10%程度含む食品素材を用いて生理活性が確認されていた。精製したACの血管弛緩効果は確認されていたが、やや弱く、不安定であった。この不安定さはACの構造としての不安定さによるものと考えられ、ACが生理活性物質であると考えてきた。しかし、これまでの実験でACの分解物には活性がないことから、重合物に活性がある可能性もある。
一方、ACを10%程度含む食品素材の血管弛緩作用は、ACに由来しない他の物質のほうが活性の本体である可能性も出てきたと考えている。そのため、今後は、10%程度含む食品素材を血管弛緩効果を指標に分画していき、どの画分、どんな物質に生理活性があるかを追跡していく実験も計画している。

Causes of Carryover

実験の計画が、変更となり、分取用の液クロカラムなど、高額な消耗品の購入を先送りしたため、令和3年度の使用額が、予定より少なくなった。実験計画の変更により、令和4年度は、消耗品を多く購入する必要が出てきており、使用を計画している

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Published: 2022-12-28  

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