2021 Fiscal Year Research-status Report
モデル生物・線虫を用いた食品成分の糖化抑制評価法の開発
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21K05495
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Research Institution | Kanagawa Institute of Industrial Sclence and Technology |
Principal Investigator |
瀬戸山 央 地方独立行政法人神奈川県立産業技術総合研究所, 化学技術部, 主任研究員 (30589693)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 抗糖化 / C.elegans / 線虫 / グリケーション / 老化 / 食品成分 / AGEs |
Outline of Annual Research Achievements |
線虫の体内糖化と加齢の関係を明らかにするために、初年度は線虫の加齢に伴う体内の蛍光性AGEs量の変化を測定した。 線虫を培養後、数日ごとに回収、破砕し得られた抽出液の蛍光性AGEs量を蛍光強度を指標として測定した。その結果、線虫は加齢に伴い、体内の蛍光性AGEs由来の蛍光強度が増加していくことが明らかとなった。これらの結果の一部は、第94回日本生化学会大会のシンポジウム『生体内におけるグリケーションの役割と食品におけるメイラード反応の意義』にて発表を行った。 現在、得られた抽出液に対して抗AGEs抗体を用いたウエスタンブロットを行うことで蛍光性以外のAGEsについても加齢によりどのように変化しているかを調べているところである。 今後、加齢による線虫体内非蛍光性AGEs量の変化およびグルコースを培地に添加した際の糖化負荷条件における線虫体内AGEs量の変化についても検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度、短期間の育児休業を取得し、その後も1日あたり1~2時間の育児休暇を取得し続けているため進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
線虫体内のAGEsを具体的に把握するため、CML、CMA、ペントシジンについてLC-MSやELISA、ウエスタンブロットを用いて解析を行う予定である。また培地へグルコースや糖化タンパク質を加えた際の線虫体内AGEs量の変化についても調べる予定である。
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Causes of Carryover |
学会発表の旅費及び参加費を今年度の支出として予定していたが、中止やオンラインへの変更となったため、今年度予定額とに差が生じた。来年度以降、学会発表が通常に戻った場合には旅費及び参加費として使用する予定である。
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