2021 Fiscal Year Research-status Report
アズキの機械化適性に関わる草型形質の遺伝機構の解明
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21K05538
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
森 正彦 帯広畜産大学, グローバルアグロメディシン研究センター, 准教授 (60645711)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 優貴 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 農業研究本部 十勝農業試験場, 主査 (10502403)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 胚軸長 / 節間長 / 葉柄開度 / QTL / 遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
実験1:qECL7とqECL10の候補遺伝子の特定と機能解析 胚軸伸長の制御に関与する遺伝子を特定することを目的とする。胚軸長に関連する遺伝子(qECL7)領域を絞り込むために、候補領域内に新たに2種のCAPSマーカーと3種のSNPマーカーを開発した。878個体のヘテロ残余系統(RHLs)を用いて置換マッピングを行い、qECL7の座乗領域を約500kb(35種の推定遺伝子)のマーカー間に狭めた。qECL10の候補領域に3種のInDelマーカーと1種のCAPSマーカーを開発し、200個体のRHLsを用いて置換マッピングを行った。その結果、供試したRHLs内に組み換え個体を得られなかったため、qECL10の座乗領域は狭められなかった(約255kb、37種の推定遺伝子)。 実験2:qSTL7との候補遺伝子の特定とqECL7との関係性の評価 下位節の節間長を制御する遺伝子を特定するとともに,当該遺伝子とqECL7との関係性を明らかにすることを目的とする。「ちはやひめ」(普通胚軸・短節間長)/「十育161号」(長胚軸・長節間長)のF2集団(n=1775)を圃場環境下で栽培し、各個体の第1から第6節間長までの各節間長を計測した。実験1で開発したDNAマーカーの遺伝子型を解析中である。 実験3:葉柄開度の候補遺伝子の特定 葉柄開度の制御に関与する遺伝子を特定することを目的としている。葉柄開度が小さく、複葉が垂直方向に立つ「十育161号」と葉柄開度が大きく、複葉が水平方向に広がる「ちはやひめ」の交配後代の組換え自殖系統114系統を供試した。開花盛期に計測した本葉第4葉の葉柄開度データを用いて解析した結果、第2染色体および第4染色体上にそれぞれ「十育161号」の対立遺伝子をもつことで葉柄開度を10度程度小さくするQTLを検出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験1の「qECL7とqECL10の候補遺伝子の特定と機能解析」について、qECL7の候補領域の絞り込みは順調に進捗している。一方、qECL10の絞り込みについては、供試した個体数が少なかった事から組み換え個体が得られず、進展はなかった。 実験2の「qSTL7との候補遺伝子の特定とqECL7との関係性の評価」について、当初予定していた個体数の2倍量の表現型を決定することが出来た。 実験3の「葉柄開度の候補遺伝子の特定」については、当初の予定通り初年度にQTLを検出できた事から順調に進んでいると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
実験1の「qECL7とqECL10の候補遺伝子の特定と機能解析」について、qECL7の候補領域の絞り込みを継続するとともに、qECL10の絞り込みについては、供試する個体数を増やすことで対応する。また、出芽後の植物体を用いてRNA-seq解析を行い、「ちはやひめ」と「十育161号」間で異なる発現パターンを示す遺伝子を特定する。 実験2の「qSTL7との候補遺伝子の特定とqECL7との関係性の評価」については、F2集団の各個体の遺伝子型を特定する。また、QTLの候補領域をヘテロ接合体にもつ個体を選抜し、置換マッピングを進める。 実験3の「葉柄開度の候補遺伝子の特定」については、圃場条件下でのQTLの再現性を調査する。また、QTLの候補領域をヘテロ接合体にもつF2個体を選抜し、ファインマッピングを行う。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症による影響により、技術補佐員の雇用が当初の予定より約半年間遅れたため人件費の支出額が大幅に減少した。これに伴い、試薬等の使用量が減り物品の購入額が計画よりも少なかった。これらの理由から次年度使用額が生じた。 使用残額は次年度の物品費および人件費・謝金に組み込み適正に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)