2022 Fiscal Year Research-status Report
新しい畦畔管理としての火入れの実態解明と芝生畦畔の導入
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21K05550
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
伏見 昭秀 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 西日本農業研究センター, 上級研究員 (90355230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池村 嘉晃 静岡県農林技術研究所, 静岡県農林技術研究所, 研究主幹 (20827159)
清水 裕太 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 西日本農業研究センター, 主任研究員 (50625829)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 農地 / 畦畔管理 / 火入れ / 省力化 / 芝生畦畔 / 生物多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
「畦畔火入れマップ」の作成として、2022年度は、年次反復の①広島中央(福山~東広島ルート:市街地、農業生産地帯)に加え②新見市(福山~新見ルート:市街地、農業生産地帯)および③福山市内(福山市内:市街地)に着手した。2021年度実施の中国地方の中山間地域を通る①広島中央については、関連データを取りまとめ、国際誌に投稿中である。投稿内容は、①広島中央(福山~東広島ルート:市街地、農業生産地帯)には、イネ収穫後の10月と農作業開始前の3月に火入れ跡が増加する傾向が認められたこと。また、人口密度と農村地帯における火入れの関係などの知見をまとめた。「シバ、センチピードグラスの火入れに対する生育反応」の解明については、2021年度に続き、連年の火入れ効果を検討するため、2月中旬に再度の火入れを行った。情報収集、新しいアイデアを募るため、関係者でwebゼミを2022年度は計3回開催するとともに、国内外の専門家から多くの知見を頂いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
関係者のご協力で、データとりまとめ等を含め効率に進んでいる一方、コロナ禍のため当初予定の②中国山地(福山~松江ルート:瀬戸内海地域と日本海地域)の「畦畔火入れマップ」作成に未着手である。なお、2022年度には代替ルートにおいて調査を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
やや進捗が遅れている一方、今年度からコロナ禍が明けたため、中国山地の高原地帯で実施されている火入れ(野焼き)関係者から情報収集を行い、農業の現場で安全安心に使える火入れ技術の確立に努める方向性とするとともに、火入れによる、農村の景観維持、生物多様性の保護の観点も研究要素が残されており、着手の予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍で関連学会がコロナでweb開催となったため、また、現地調査では、農閑期の調査が多く、所の事業車が利用できたため、旅費、レンタカー代等の支出を抑制できた為。さらに、半導体不足の影響等と察する測定デバイスの入手が遅延しているためです。まず、コロナ禍が明けた現在、現地で畦畔管理に関わる方への聞き取り調査、大学関係者等からの情報収集等を実施し、これまでの研究結果のとりまとめも念頭に旅費の支出を予定しています。
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