2023 Fiscal Year Annual Research Report
早晩性の異なるアカクローバ品種・系統の追播適性要因の解析
Project/Area Number |
21K05551
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
佐藤 広子 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 上級研究員 (50391363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 征夫 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 上級研究員 (70403160)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アカクローバ / マメ科牧草 / 追播 / 混播草地 |
Outline of Annual Research Achievements |
オーチャードグラス(OG)とチモシー(TY)熟期別品種(極早生、早生、中生、晩生)に対して早晩性の異なるアカクローバ(RC)(極早生、早生、晩生)を用いた多様な追播組み合わせを設定し、2021、2022年度に夏播種による作溝法で追播を実施した。追播から翌年の収穫に至る過程の既存植生に対する競合力・定着性および追播後の植生推移、収量性・飼料品質を明らかにした。 既存植生との生育競合下における初期生育(追播約1ヶ月後の草勢)は、極早生RC≧早生RC≧晩生RCで良好だった。越冬の影響を含む晩秋から早春の定着段階における生育量は、草丈、草勢、越冬性や植被率等から、極早生RC≧早生RC≧晩生RCで大きいと考えられた。1番草収穫時のRC乾物収量と草丈は、OG区から中生TY区まで極早生RCと早生RCが晩生RCより高いが、晩生TY区では晩生RCの生育が進み、極早生RCと同程度になった。1番草の混播草における粗蛋白質含量は、OG区、極早生TY区および早生TY区では、マメ科率(乾物中)が晩生RCより高かった極早生RCと早生RCが多いが、晩生TY区では生育に伴う含量の低下が見られ、晩生RCが最も多かった。 また、追播過程をドローンで空撮し、3種類のAIアーキテクチャ(InceptionV3、ResNet50、VGG16)から学習条件が異なる12個のマメ科牧草植被率を推定するAIモデルを作成した。推定値と画像の真値(画像を手で塗り分けた時の植被率)を比較した結果、InceptionV3を用いたI-01モデルの推定精度が最も高かった(平均絶対誤差 = 0.50%)。このAIモデルは撮影時にブレが発生した画像でも再現性が高く、必ずしもInceptionV3がブレ画像に不向きなAIアーキテクチャではないことが示唆され、RCの植生推移を効率的かつ高精度に評価できた。
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Research Products
(1 results)