2022 Fiscal Year Research-status Report
菌根を介したブルーベリーの土壌からのリン獲得機構の解明と栽培への応用
Project/Area Number |
21K05572
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
伴 琢也 東京農工大学, 農学部, 准教授 (20325046)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ツツジ科植物 / ブルーベリー / エリコイド菌根菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
国内のブルーベリー圃場の土壌に存在するリンの定性・定量を目的として,4種類の土壌をサンプリングした(灰色低地土,黄赤色土,アロフェン質黒ボク土,非アロフェン質黒ボク土).サンプリング地点は島根県(灰色低地土,黄赤色土),東京都(アロフェン質黒ボク土),宮城県(非アロフェン質黒ボク土)である.現在,土壌のリンをHedley連続抽出法を用いて可給度(植物の利用しやすさ)別に評価している.リンは可給度別にResin-P,NaHCo3-P,NaOH-P,Residual-Pに分画して評価する予定である. 国内に自生するツツジ科植物の根系から,リン酸鉄の分解能を有する7種類のエリコイド菌根菌を選抜した.リン源としてリン酸鉄のみを含有するバーミキュライトにこれらの菌株を接種し,土壌中の水溶性リン酸濃度を測定した.その結果,無接種区の水溶性リン酸濃度と比較して,EF1840,EF1895,EF2277(いずれも整理番号)を接種したバーミキュライトの水溶性リン酸濃度が有意に高いことが明らかになった.次にリン源としてリン酸鉄のみを含有するバーミキュライトにトウモロコシおよびレタスを播種し,地上部および地下部の生育状況を調査した.その結果,レタスに対するEF1895の接種は地上部および地下部の成長を促進することが明らかになった.また,トウモロコシに対するEF1895とEF2313の接種は地下部の成長を促進することが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2021年度に予定していた国内ブルーベリー圃場における土壌のサンプリングはコロナ禍の影響を受け中止とした.2021年度は,2022年度に予定していた供試菌株の選抜と評価を実施し,結果を得た.2022年度に土壌のサンプリングが完了したため,これらのサンプルを今後分析予定である.以上の経緯から「おおむね順調に進展している.」と判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後はサンプリングした土壌について,種類や採取位置,深度等とリンの化学種・含量の関係を多変量解析する予定である.あわせて,これらの結果を取りまとめ,学会発表・論文投稿の予定である.
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響を受け土壌のサンプリングに時間を要した関係で,分析を2022~2023年度に実施することになった.そのため,分析消耗品に残額が生じた.この残額は2023年度消耗品予算と合算し,適切に執行する.
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Research Products
(2 results)