2023 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the egg diapause mechanism of the Teleogryllus emma based on comparative transcriptome analysis
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21K05614
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
竹田 真木生 神戸大学, 農学研究科, 名誉教授 (20171647)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 孝介 早稲田大学, 総合研究機構, 主任研究員 (60822260)
鈴木 丈詞 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (60708311)
澁谷 仁寿 国立研究開発法人理化学研究所, バイオリソース研究センター, 開発研究員 (10828346)
由良 敬 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (50252226)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 卵休眠 / コオロギ / 季節的適応進化 / トランスクリプトーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
成育に不適な季節をやり過ごし、かつ効率的な生殖のために発育ステージを揃える生活史戦略として、休眠性を有する昆虫は多い。日本全域に生息するエンマコオロギは、年一化で内因性の卵休眠を示す。一方、その近縁種であるタイワンエンマコオロギは、主に九州や南西諸島に生息し、年二化かつ非休眠性である。また、母性効果による卵休眠の運命決定を特徴とするマダラスズにも着目した。そこで本研究では、休眠性・非休眠性のコオロギの全ゲノム塩基配列情報に基づいた比較トランスクリプトーム解析により、コオロギ科の卵休眠機構を解明することを目的としている。 当該年度は、前年度に引き続き、マダラスズの全ゲノム塩基配列解読、マダラスズの休眠卵と非休眠卵の比較トランスクリプトーム解析、さらには卵巣や脳の比較トランスクリプトーム解析を実施した。Oxford NanoporeTechnologies(ONT)のロングリードシークエンスデータ、IlluminaのショートリードシークエンスデータおよびDovetail GenomicsのOmni-Cデータを用いて構築したドラフトゲノムに基づいて、比較トランスクリプトーム解析やエピゲノム解析を実施した。その結果、休眠卵と非休眠卵のダイナミックな時間依存的なトランスクリプトームの動態が明らかになった。特に、休眠卵では、非休眠卵では見られない特異なエネルギー代謝機構の存在を示唆するデータをGOエンリッチメント解析やKEGG解析の結果から得ることができた。さらに、脳と卵巣の間でホルモンを介した情報のやり取りを示唆するデータを得た。以上より、マダラスズの卵休眠の運命を決定づける因子への糸口が明らかになった。
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