2023 Fiscal Year Research-status Report
Computational Ethology のための複数個体行動追跡手法の開発
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21K05624
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
高橋 伸弥 福岡大学, 工学部, 教授 (40330899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藍 浩之 福岡大学, 理学部, 准教授 (20330897)
鶴田 直之 福岡大学, 工学部, 教授 (60227478)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ミツバチ / 動物行動学 / 行動追跡 / 深層学習 / トラッキング |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度に実施した研究に関する実績は、1)DeepLabCutを用いた触覚運動解析手法の検討ならびに巣内行動追跡への応用方法の検討、2)Transoformer ベースの物体追跡アルゴリズムの調査とミツバチ行動追跡への応用方法の検討、の2つである。 1)では、近年、動物行動解析の分野で注目されている、DeepLabCutをミツバチ行動観察に利用できないか検討し、触角の動きを自動追跡するプロトタ イプシステムを作成した。学習画像の枚数を20枚、40枚、60枚と増やし、学習の反復回数も1万回から10万回まで様々なパラメータで試してみた結果、学習枚数をさほど増やさなくても学習回数を増やすことで精度を高めることができることが確認できた。また触覚の動きのような基本的に他の動きがない動画であればうまく行くものの、ミツバチの巣内行動を記録した動画のような複数個体が動き回るケースではなかなか難しいことも確認できた。 次に2)では、先行研究の調査および適用可能性の検討を行った。先行研究としては、Facebook社の開発した物体検出AIであるDETRや、DETRをさらに拡張した物体追跡AIのTrackformerなどを調査した。さらにシャーレ内のアリの行動追跡を行うda-trackerの実行環境を構築した。いずれもミツバチの行動解析に使うためには事前に学習データを用意する必要があり、それらを効率的に行うためのツールの開発を行った。 以上の実績については、2023年度中の発表が間に合わなかったため、2024年度に行う予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、初年度に購入予定だったGPU搭載の機械学習専用のワークステーションが購入できなかったため、やや実験計画がずれ込んでしまっている。2022年度後半には購入できたが、開発環境の準備等の遅れにより、2023年度に実験を十分に進めることができなかった。現在は、環境準備が整ったので、Trackformer等の新方式による実験を進めている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
1年間の延長が認められたので、2024年度は、前半までに最新の移動物体追跡AIをミツバチの行動追跡に適用し、その結果を国内外の学会で発表する予定としている。
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Causes of Carryover |
前年度からの備品購入計画のずれにより、実験実施およびその結果分析にも遅延が生じたため、国内外での成果発表を見送ることとなったため、2024年度に学会発表等で使用する予定としている
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