2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of 3D orthoimage mapping for 3D phenology observation using UAV
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21K05658
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
村井 亮介 高知工科大学, 地域連携機構, 助教 (70773810)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 方隆 高知工科大学, システム工学群, 教授 (50251468)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 植生観測 / 生物季節観測 / フェノロジー / UAV / BRF観測 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は,UAVを用いた植生観測を定期的に実施しながら,カメラのレンズやセンサーによる画像への影響と,観測方向と光源方向による影響を校正する手法開発を進めた. UAVを用いた植生観測は2019年度から継続しており,2021年度も同様に月に2・3回の頻度で実施した.その結果,年間で計26回の植生観測データが得られた.また太陽高度の影響を把握することを目的としたBRDF解析を実施するため,BRF観測を同日に9回実施し,複数の太陽位置における植生観測データを取得した. また生物季節解析に用いる原画像の前処理として必要となる,カメラのレンズ由来の周辺減光を低減するためのフラット校正プログラム,センサー由来のクール&ホットピクセル校正プログラムが作成できた. さらに,単木単位での立体オルソ画像の作成手法として,任意投影面でのオルソ画像生成手法プログラムを確立した.従来の点群からオルソ画像を生成する手法とは異なり,原画像からオルソ画像を作成するため,撮影時の観測位置と太陽光源位置を原画像ごとに記録できるメリットがある.また,水平面だけではなく,任意投影面で原画像からオルソ画像が作成できる. 任意投影面での原画像から作成するオルソ画像のメリットを活かすことで,観測方向と光源方向の二方向から受ける影響を単木単位で解析することが可能になった.これによりUAVの特性を活かした広い平面での植生観測から,単木単位でBRF解析が行える唯一の手法を確立することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究に入るまでにレンズやセンサー由来の誤差要因に関する校正プログラムの制作を進めることができていた.BRF解析手法に関しては,研究代表者の博士論文テーマの1つでもあったため,順調に進めることができた. 一方で2021年度は新型コロナウイルスによるサプライチェーンの停滞の影響を受け,機材調達に時間を要した.例えば新規調達を予定していたUAVやカメラ(別途予算)の納品に半年近く費やした.そのため新規購入したUAVは,十分な利用には至らなかった.そのためこれまで行なっていた8bitの観測データから,より精密な16bitデータへの移行は遅れている,
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Strategy for Future Research Activity |
BRF観測手法の確立に伴い,BRF校正手法が開発できている,現在校正精度評価を行なっており,論文として執筆する準備を行なっている.一方で原画像を用いたBRF解析は,撮影時の光源の明るさの変化によって大きな影響を受けてしまうため,UAVに取り付けた日射量センサとカメラの工学センサによる同期観測を実施し,任意の基準により撮影時の光源の明るさを正規化する手法を確立する. 次にBRF校正を立体オルソ画像に適応することで,今年度は直達光を受けるどの面でも,観測方向と光源方向の違いによる影響を受けていない,実際のRGB値を再現したい. さらに,立体面で直達光と散乱光のどちらの影響を受けているのか,分類するための,立体影シミュレーションを行う。 一方で本研究は時系列データを用いた解析を行うため,利用データ量が膨大になる問題を抱えている.そのため新しい校正手法をこれまでの観測データに適応するためには,自作解析プログラムの効率や自動化を進める課題を持っている.UAVが新くなったため,最終年度直前の今年度中に各校正やシミュレーションプログラムの整合性を高める.
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Causes of Carryover |
交付額の減額に伴い,マルチスペクトルカメラの購入を断念したことや,学会等がオンライン開催になったため旅費が発生しなかったため,次年度使用額が発生した. しかし,研究が進むにつれ時系列データの正規化をする上で標準反射版が必要となっているため,次年度の予算と合わせて購入を計画している.
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Research Products
(3 results)