2021 Fiscal Year Research-status Report
木材生産が可能な林分はどこにあるのか?災害リスクを考慮した供給可能量の推定
Project/Area Number |
21K05665
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
斎藤 仁志 岩手大学, 農学部, 准教授 (60637130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
光田 靖 宮崎大学, 農学部, 教授 (30414494)
當山 啓介 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (00613001)
白澤 紘明 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50629186)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ゾーニング / 森林路網 / 地位指数 / 災害リスク |
Outline of Annual Research Achievements |
年度は下記の項目について研究を実施した (1)正確な森林資源利用可能量推定のために、これまで一律で取り扱われることの多かった、各樹種、作業種別の造材歩留まりを調査した。その結果を用いて、造材歩留まりが利用可能量へ与える影響を評価した。 (2)高いリスクがある地域おける基盤整備の可能性を検討するため、林道災害と災害リスク地形等の関係性を調査した。台風災害による損壊箇所の正確な位置情報と5mメッシュDEM、レーダ解析雨量を用いて、両者の関係を分析し、林道災害に影響を与える地形を検討した。結果として林道等の高規格では、地形傾斜に比べ、河川との距離のほうが災害リスクに与える影響が大きいことが把握できた。 (3)車両系皆伐におけるリスクを明らかにするため、皆伐地において集材路の配置・損壊状況を調査し、低規格路網整備の課題を検討した。その結果、高規格路網と異なり、非常に高密に路網が開設される一方で、長期利用が困難な路網も多くあることが明らかとなった。 (4)木材生産が可能な林分を抽出するため、航空写真DSMを用いて地位指数を推定するモデルを開発した。また、詳細地形データを用いて地位指数推定モデルの改良を行い、利用可量推定の精度向上を図った。 (5)基礎的なゾーニングモデルを事例地に適合した結果を作業実行者に提示し、実際の作業状況との違いを等を調査し、現状モデルの課題を抽出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍による出張の制限も多く、予定していた打ち合わせ等が延期となったが、リモートの活用や、近隣で調査は順調に進んだため、概ね計画の通り進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究計画通りに実施予定である。本年度は、各調査の結果からゾーニングの基礎モデルを構築し、事例地での適応を目指す。リモートでの打ち合わせを活用しながら調査の準備を進め、事例地においてモデルと現地の適合を検証しながら、精度の高いゾーニング技術の開発を進める。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による移動制限で実行できなかった、調査を早急に実施するための旅費として使用する。
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Research Products
(9 results)