2023 Fiscal Year Annual Research Report
味認識装置を用いた味分析による日本産ナメコの「味」の見える化
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21K05721
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Research Institution | Nagano Prefectural Forestry Research Center |
Principal Investigator |
増野 和彦 長野県林業総合センター, 特産部, 技師 (50450820)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ナメコ / 味認識装置 / 味分析 / 味の見える化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、美味しいナメコ生産への道を開くための技術的な基盤の構築を目指し、味認識装置による味の数値評価、いわゆる「日本産ナメコの味の見える化」によって味に特徴のある優良育種素材の選定に取り組んだ。 最終年度である2023年度には以下の成果を得た。新たに長野県及び近隣地域から収集したナメコ野生株30系統についての味分析結果と前年度までの47菌株の結果を統合して散布図を作成した。これらを基に考察したところ、ナメコの味に一定の地域間差が認められ、評価基準である「苦味雑味値が小さく旨味値が大きい」に最も適合する菌株の比率が高い県は石川県であることが分かった。 研究期間全体を通じて実施した研究成果は以下のとおりである。日本国内で収集し保存しているナメコ野生株の栽培試験によって得られた子実体の味認識装置による味分析に取り組んだ。栽培試験によって子実体の得られた47菌株について、旨味値と苦味雑味値の散布図を作成し、味分析結果による「味の見える化」と優良素材の選抜を図った。その結果、計5系統を美味しいナメコの優良素材として選定した。次に、旨味値、苦味雑味値、旨味コク値を用いて主成分分析を行い、その結果を図示して菌株間の味の特徴を分けることができた。さらに、これらを基に考察したところ、ナメコの味に一定の地域間差が認められ、評価基準である「苦味雑味値が小さく旨味値が大きい」に最も適合する菌株の比率が高い県は石川県であることが分かった。
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