2023 Fiscal Year Annual Research Report
経済的で高効率なブロイラー異常胸肉の発現抑制飼育技術の開発
Project/Area Number |
21K05907
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
岩崎 智仁 酪農学園大学, 農食環境学群, 教授 (30305908)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 鶏 / ブロイラー / 胸肉異常 / 筋変性 / 酸化ストレス |
Outline of Annual Research Achievements |
異常に硬化した胸筋をもったブロイラーを発現することが報告されるようになり,この胸筋は異常硬化胸筋(Wooden Breast,以下WB)と呼ばれ,ブロイラー産業に多大な経済的損失をもたらしている.このような胸筋組織中のミトコンドリアの構造は著しく損傷している.このWBの発現において,種鶏の日齢や孵化の状態が及ぼす影響について,日齢50日前後での胸筋中のリポフスチン蓄積量等を指標に明らかにした,さらに飼料の栄養状態による影響についても調査を加えた.また,USP2の発現量低下が,筋ミトコンドリアのROS蓄積による機能低下や構造崩壊に関わることで,筋細胞(線維)の変性につながる可能性についても調査を進めた.結果として正常と判断できる筋組織においても,数は少ないが空砲筋線維や変性筋線維が認められた.その後の重症度合いの高いステージでは,同様の筋線維の数が増え,結合組織の増成が生じることが明らかになった.電子顕微鏡解析では,通常の筋線維中にちいさな空砲が多く観察された.その空砲内を詳細に調べると空砲の中に,ミトコンドリアの変性構造物が観察され,さらにはその空砲の内側が濃く染色されていたことから,オートファジーの分解段階にあると推測され,その形態は重症度の高いステージでより多く観察された.一方で,供試サンプル数との兼ね合いで非常に判断が難しいところではあるが,USP2とマイトファジーあるいは筋変性との間にわずかな負の相関が認められた.一部の関連遺伝子(炎症,アポトーシス,抗酸化酵素)の発現解析においても同様であった.
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Research Products
(4 results)