2023 Fiscal Year Research-status Report
Study on early prediction and preventive measures for prepartum type-2 ketosis reserve cows
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21K05925
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Research Institution | Rakuno Gakuen University |
Principal Investigator |
及川 伸 酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (40295895)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 乳牛 / 2型ケトーシス / 予備牛 / リスク要因 / 予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度(2023年度)、以下に示す①から③の研究課題については、データ等収集のため継続調査を行なった。併せて、血液サンプルにおいて未測定項目について評価した。また④については、③の疾病発生対策の特にメカニズムの部分を分析する意味で新規実験として追加された。 ①乳牛における2型ケトーシス予備群の実態調査:今年度は道内の7農場を巡回し、分娩予定の2週間以内の牛100頭から血液を採取した。これまでの合計は65農場(2021年度 29戸、2022年度29戸)、血液サンプリング809頭となった。NEFA濃度の結果から2型ケトーシス予備牛の頭数割合は6.9%(56頭/809頭)であり、群レベルでの警戒群あるいは陽性群の割合は50.8%(33農場/65農場)と診断された。 ②予備牛の発生に関連する飼養管理上のリスク因子調査:アンケート調査は7農場で実施され、前年度と合計で64農場(2021年度 28戸、2022年29戸)のデータが集積できた。データ解析はまだ途中であるが、前年度の成績よりNEFA濃度の異常割合と死亡割合および分娩時の飼養管理と密接に関係しているので注視しつつ進めている。 ③予備牛のリポタンパク質レベルでの病態分析と疾病発生対策:大学近郊の2農場を対象に、分娩前のNEFA濃度を基準にして分娩後の疾病予防としてプロピレングリコール(PG)またはショ糖(SR)が投与され一定の成果を得ている。今年度は、血液の過酸化の度合いについてサンプルを評価するために測定系を立ち上げた。次年度は順次測定する予定。 ④実験的高NEFA牛に対するPGおよびSR投与:実験的に脂質成分を投与することで高NEFA牛を作出しPGとSRの投与効果について栄養生理的および内分泌的な検証を企図した。実験は終了し、現在は分析中。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画の①から③の課題については調査戸数やサンプリング頭数については概ね計画どおりとなった。ただし、調査対象の農場の疫学的な基礎データを研究に用いるため、関係機関に対してその提供協力を依頼しているが、この進みが円滑とは言えない(ただし、地域による)。十分に説明、周知の上、進展させたい。また、④の課題に関しては新規実験であったが実験自体は順調に終了したので、次年度はサンプリングの分析に注力する計画である。なお、次年度は本試験の終了年度となるので、各課題における不足データ等に関して早期に確認する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究のフィールド試験の柱となる①から③の課題については、一定の成果を得ることができた。また、投薬による予防試験について実験的にも検証する目的で高NEFA牛の作出実験にも取り組んだ。次年度が最終年度となることから、①から③については不足データ等がある場合は調査を継続し、④についてはサンプルの解析を進める。 「乳牛における2型ケトーシス予備群の実態調査」および「予備牛の発生に関連する飼養管理上のリスク因子調査」:疫学データ等の収集と飼養環境調査の最終まとめを行う。 「予備牛のリポタンパク質レベルでの病態分析と疾病発生対策」:過酸化脂質等の測定評価を実施する。 「実験的高NEFA牛に対するPGおよびSR投与」:サンプリング材料の分析を実施し、投薬の効果を検証し、メカニズムを検討する。
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Causes of Carryover |
理由: フィールドにおける調査農場数と各種試験課題における血液のサンプリング数は概ね確保されたが、まだ血液分析を継続している部分がある。また、現地調査に関しても再確認するべき内容も多少残っている。新規試験を前年度実施したがサンプリング材料の分析はこれからである。以上、それらの費用を支出するために次年度に使用額が生じた。 使用計画: 次年度においては、前年度に実施できなかったサンプル分析費用や農場での確認調査等の出張に使用する計画である。
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