2022 Fiscal Year Research-status Report
家禽チフス発症に寄与する新規病原因子RatAの機能解析
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21K05926
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
岡村 雅史 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (70374775)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 病原性関連遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者はこれまでに、Salmonoella Gallinarum(SG)ΔratA変異株の鶏における病原性が、野生型と比較して著しく低下することを確認した。そこで、ratAをクローニングしたプラスミドでSGΔratA変異株を形質転換して得られたSGΔratA相補株の鶏における病原性を調べたところ、SGΔratA変異株と同じく野生型と比較して著しく低いことがわかった。そのため、SGΔratA変異株に認められた病原性低下の原因はratAの欠損そのものではなく、ratAの下流遺伝子の発現抑制である可能性が考えられた。ratAはCS54というクラスターに含まれ、その下流の遺伝子であるratBおよびshdAは、すでにS. Typhimuriumにおいて腸内定着に関連していることが明らかにされている。しかし、SGにおける全身感染に寄与している可能性があることから、今後機能解析を進めることとする。一方、組換えRatAの作製も進めていたが、上述の結果から、一旦中止した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予想と異なり、ratAの相補による病原性回復につながらず、研究計画を変更したため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予想と異なる結果が得られることは想定内であったため、引き続きratAのみならずratBおよびshdAも含めて機能解析を進める。
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Causes of Carryover |
今年度予定されていた請求額\1,000,000をほぼ予定通り使用したため、前年度に生じた差額(\613,654)がほぼそのまま次年度へ繰り越されることとなった。一部予定通りに進んでいない部分があるため、次年度にそれも含めて実施する予定である。
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