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2022 Fiscal Year Research-status Report

雌マウスを用いた新たなうつ病モデルの開発と病態解析

Research Project

Project/Area Number 21K05998
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

伊藤 日加瑠  香川大学, 医学部, 准教授 (50587392)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords神経科学 / 精神疾患 / うつ病 / モデル動物
Outline of Annual Research Achievements

近年、うつ病患者の増加が社会問題となっているが、現在の主なうつ病治療薬であるSelective serotonin reuptake inhibitors (SSRI)では、投薬期間として2~4週間も必要であり、しかも、効果のない症例が半数以上にも及ぶ。そこで、新たな抗うつ薬の開発が急務となっているが、その病態メカニズムの解析は未だ十分ではない。
その理由の一つとして、ヒトでのうつ病罹患率は男性より女性の方が2倍程度高いが、雌を用いたうつ病モデル動物は最適なものが確立されていないことが挙げられる。そこで、本研究課題において、雌マウスを用いた新たなうつ病モデルを開発し、その病態メカニズムを解析する。
研究代表者らは、現在までに、雄の慢性社会的敗北ストレス負荷うつ病モデルマウスを用いた実験により、新たなうつ病の病態機序とその病態に寄与する鍵分子Proprotein convertase subtilisin/kexin type5 (Pcsk5) を見出した(Ito et al., Neuropsychopharmacology, 2021)。これらの病態において性差が存在するのか検証する際にも最適な雌のうつ病モデルの開発が必須となる。
研究代表者らは2022年度までに、新たな雌のうつ病モデル作製方法を検証しており、その結果として、効果的にうつ病様症状を示すモデル雌マウスの作製法を確立することが出来たと考えている。2023年度には、得られた新規うつ病モデル雌マウスの脳組織を用いた病態解析を順次進めていく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当該年度の目標は、新たな雌のうつ病モデル作製方法の確立と病態の解析であり、最低限の目標である新たな雌のうつ病モデル作製方法の確立については、おおむね達成することが出来た。
しかし、2021年度に研究代表者の香川大学移動と実験室の立ち上げがあったために、当初の実験計画よりやや遅れが生じた。また、移動後の香川大学における共通機器室では、本計画の病態解析に用いる予定の機器が整備されていなかったため、2022年度に追加で機器を購入した。そのため、これまでの進捗としては若干の遅れが生じている。ただし、すでに実験室や機器等の準備状況は整い、2022年度に予定していた実験の不足分については2023年度に実施可能である。

Strategy for Future Research Activity

2022年度実施予定であった脳組織を用いた病態解析について2023年度に進めていく。また、本計画は2023年度が最終年度であることから、これまでに得られた成果である、新たな雌のうつ病モデル作製方法について発表を予定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 慢性ストレス負荷うつ病モデルマウスの手綱核におけるPcsk5発現増加と神経炎症2022

    • Author(s)
      伊藤日加瑠、野崎香菜子、相澤秀紀
    • Organizer
      日本実験動物学会総会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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