2023 Fiscal Year Research-status Report
ヒトRNAポリメラーゼと基本転写因子TFIIHとの複合体の構造モデルの構築
Project/Area Number |
21K06035
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
奥田 昌彦 横浜市立大学, 生命医科学研究科, 特任准教授 (60448686)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | RNAポリメラーゼ / 基本転写因子 / タンパク複合体 / NMR |
Outline of Annual Research Achievements |
RNAポリメラーゼ(RNAP)と基本転写因子TFIIHはどちらも10個以上のサブユニットから成る超分子複合体であり、構造の大部分はX線結晶回折法(X線)やクライオ電 子顕微鏡(電顕)によって解かれている。しかし、外に突き出たテールやドメイン等は運動性が高い為に見えない。申請者らは、既知のRNAPとTFIIHのX 線構造解析や電顕構造解析で見えていない領域間の新たな相互作用を見出した。本研究では、見えている領域を含んだ相互作用領域の複合体構造を核磁気共鳴 (NMR)法で決定し、見えていない領域を含むRNAPとTFIIHとの複合体の構造モデルを構築する。本年度は、決定したRNAPサブユニットとTFIIH p62サブユニットの複合体のNMR構造、およびRNAPIIとTFIIHの各々の電顕構造から、RNAPIIとTFIIHの複合体の構造モデルを構築した。また、転写伸長中のRNAPIIとTFIIHとのドッキングモデルを構築した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
構造計算の条件設定で計画よりも時間を費やしたが、それ以降は問題なく進められた。
|
Strategy for Future Research Activity |
構築したRNAPとTFIIHの複合体の構造モデルに基づいて、新規の相互作用が転写あるいは転写に共役したヌクレオチド除去修復に機能し得るかを検討する。
|
Causes of Carryover |
転写開始複合体、転写伸長複合体、転写共役複合体等の新たなクライオ電顕構造が発表された為、課題を継続して、それらの構造と本研究で構築したRNAPIIとTFIIHとの複合体の構造モデルを比較検討する。
|
Research Products
(1 results)