2023 Fiscal Year Research-status Report
The underlying mechanism for the inhibition of C1P-mediated phagosome maturation by pathogenic mycobacteria
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21K06086
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
中山 仁志 順天堂大学, 医療看護学部, 先任准教授 (70514933)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | セラミド代謝 / 抗酸菌 / スフィンゴ脂質 / 食胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
病原性抗酸菌として知られる結核菌やMycobacterium avium-intracellulare complex (MAC)は、好中球のような貪食細胞へ貪食された後も、食胞へのリソソーム融合(食胞成熟)を阻害することで細胞内寄生する。我々はこれまでに、ヒト好中球において結核菌はManLAMを利用して食胞膜上のラクトシルセラミド(LacCer, CDw17)が形成する脂質マイクロドメインへのセラミド代謝酵素の分子会合を阻止することを見出している。そこで本研究では、病原性抗酸菌によるLacCerマイクロドメインへの分子会合阻害とC1Pを介した生理機構の解明を目指すため、抗酸菌貪食後の食胞におけるC1P並びにC1P関連タンパク質分子の局在解析を行った。具体的には、ヒト好中球へ非病原性抗酸菌あるいは病原性抗酸菌由来糖脂質成分をコートしたビーズを貪食させ、食胞における上記分子群の局在を、共焦点レーザー顕微鏡及び超解像顕微鏡(STED)により解析した。このような解析を行った結果、非病原性抗酸菌由来糖脂質をコートしたビーズを含む食胞の周囲において、C1Pとある膜融合関連タンパク質の大きなクラスター化が観察され共局在していることが分かった。一方で、病原性抗酸菌由来糖脂質をコートしたビーズを含む食胞の周囲においては、それらは分散して局在し、共局在は認められなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
C1P及びその関連タンパク質群との局在解析を行うことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに、病原性抗酸菌がC1P産生を抑制する作用機序について明らかにすることができた。さらには、食胞におけるC1Pとその関連タンパク質群の局在解析に成功した。今後は、生化学的あるいは遺伝子ノックダウンを用いた解析によりC1P関連タンパク質群の機能解明を進め、C1Pがどのような生物機能に関与しているのかを明確化する。
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Causes of Carryover |
本年度は、研究計画の遂行が遅れたため、本研究に必要な物品の購入等を十分に行えなかった。次年度、これら物品の購入を行う予定である。
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[Journal Article] Lysophosphatidylglucoside/GPR55 signaling promotes foam cell formation in human M2c macrophages2023
Author(s)
Ryosuke Shimai, Kei Hanafusa, Hitoshi Nakayama, Eriko Oshima, Masaki Kato, Koki Kano, Ichiro Matsuo, Tetsuro Miyazaki, Takashi Tokano, Yoshio Hirabayashi, Kazuhisa Iwabuchi, Tohru Minamino
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Journal Title
Scientific reports
Volume: 13
Pages: 12740
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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