2023 Fiscal Year Annual Research Report
老化後期におけるCD4キラーT細胞の増加プロセスの解明
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21K06135
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
橋本 浩介 大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (40624599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 康通 慶應義塾大学, 看護医療学部(信濃町), 教授 (20255467)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 百寿者 / トランスクリプトーム / シングルセル / スーパーセンチナリアン |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究で、スーパーセンチナリアン(110歳以上)10名を含む合計28名の末梢血T細胞についてシングルセルトランスクリプトーム解析を行い、CD4キラーT細胞がスーパーセンチナリアンだけでなく、センチナリアン(100歳以上)やそれ以下の年齢層でもクローナルに増殖していることを明らかにした。 本年度は、16種類の細胞表面タンパク質についてシングルセルデータの解析を行い、CD4ヘルパーT細胞とCD4キラーT細胞の中間的な特徴を持つT細胞を探索した。その結果、T細胞の活性化に重要な共刺激因子であるCD27とCD28に興味深いパターンが見つかった。すなわち、ほとんどのCD4ヘルパーT細胞はCD27+CD28+であり、CD4キラーT細胞はCD27-CD28-であった。しかし、一部のCD4ヘルパーT細胞はCD27を消失しており、CD27-CD28+の特徴を示した。CD27の消失は分化が進行していることを示唆しており、これらのCD4ヘルパーT細胞は、キラーT細胞への分化の第一段階と考えられる。
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