2023 Fiscal Year Annual Research Report
オートファゴソーム形成過程における小胞体との分子機構の解明
Project/Area Number |
21K06152
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
濱崎 万穂 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 准教授 (30455216)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オートファジー / 小胞体 / ミトコンドリア / 分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーは、飢餓時のエネルギー源確保による生存維持や細胞内浄化による発がん、神経変性疾患、炎症性疾患、感染症、生活習慣病等の疾患発症の抑制など多岐に亘る重要な役割を担い、近年大きく注目を集めている細胞内大規模分解系である。オートファジーが誘導されると、細胞質で膜オルガネラであるオートファゴソーム(AP)が新規に形成される。APは、細胞内のオルガネラであるにも関わらず他のオルガネラと異なり既存で存在しない。我々は、細胞生物学の大きな謎であったAP膜の形成場が小胞体・ミトコンドリア接触部位であると同定した(Nature 2013)。AP膜形成は複雑でダイナミックな過程であるが、最も重要な形成初期の実態がこれで明らかになることが期待される。なぜ、小胞体・ミトコンドリア接触部位で形成されるのか、小胞体との関係は我々だけではなく世界中でも報告があるためどのように形成に関わるのか、詳細を明らかにしたい。本研究では、最新のイメージング法、プロテオミクス、生化学を駆使してAP膜形成の初期過程の形成機構の解明を目指してきた。まず、小胞体膜輸送経路のプロテオミクスで取れてきた候補因子の解析が進み、普段細胞質に存在する最上流オートファジー関連因子がどのようにオートファゴソーム形成場に運ばれるのかという長年の謎に迫ることができた。論文投稿しminor revision中である。次に、オートファゴソーム膜形成初期の形成場の詳細解析を行っており、VPS34KO細胞にて、CLEM法を用いた結果、初期形成構造体に関して新規知見が得られた。同定した小胞体・ミトコンドリア接触部位に新たなオルガネラの関与が示唆されている。最後に、小胞体・ミトコンドリア接触部位のプロテオミクスから取れてきた候補因子に関して結果が強くでている3つに候補を絞り、膜形成過程にどのように関与しているか解析を行っている。
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[Journal Article] The P4‐ATPase Drs2 interacts with and stabilizes the multisubunit tethering complex TRAPPIII in yeast2023
Author(s)
Pazos I, Puig-Tinto M, Betancur L, Cordero J, Jimenez-Menendez N, Abella M, Hernandez AC, Duran AG, Adachi-Fernandez E, Belmonte-Mateos C, Sabido-Bozo S, Tosi S, Nezu A, Oliva B, Colombelli J, Graham TR, Yoshimori T, Muniz M, Hamasaki M, Gallego O
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Journal Title
EMBO reports
Volume: 24
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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