2023 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism of tight junction maintenance by proteases
Project/Area Number |
21K06156
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
東 智仁 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (70515072)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 密着結合(タイトジャンクション) / クローディン / ZnUMBA / バリア機能 / 上皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
密着結合(タイトジャンクション)は上皮細胞の傍細胞経路の透過性を制御することにより上皮バリア機能を司っています。本研究は密着結合に生じる微細な破綻が迅速に修復される仕組みを解明し、上皮バリアが不断に維持される分子機構を明らかにすることを目的としています。 前年度までで、密着結合の構成分子クローディンの一種であるクローディン7が密着結合破綻部位において新たに重合し、バリア機能の破れを修復してバリア機能を維持する仕組みを解明しました(Higashi T et al., J Cell Biol, 2023)。この研究において密着結合の破綻を可視化するために、以前にアフリカツメガエル初期胚を用いて樹立したバリア機能破部位可視化アッセイ系(ZnUMBA)を培養細胞に応用できるよう改良しました。この手法では、蛍光亜鉛イオンインジケーターと亜鉛イオンを用い、密着結合が破綻した部位でのみ両者が出会って蛍光を発することを利用して、バリア機能が低下した部位を共焦点レーザー顕微鏡を用いて高感度でリアルタイムに検出できます。今年度はその手法を論文にまとめて報告しました(Higashi T et al., J Cell Sci, 2023)。 さらに、脊椎動物と無脊椎動物においてバリア機能を司る細胞間接着構造(密着結合とセプテートジャンクション)が、上皮組織が動的にリモデリングされる過程において維持される仕組みについての総説を執筆しました(Higashi T et al., Eur J Cell Biol, 2024)。また、密着結合を構成する微細構造であるTJストランドの複雑性を規定する仕組みについての総説を共著で執筆しました(Saito AC et al., Microscopy, 2023)。
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