2021 Fiscal Year Research-status Report
Regulation mechanism of autophagy by metabolites
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21K06178
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
船越 智子 (石井智子) 順天堂大学, 医学部, 特任助教 (90318460)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 代謝中間体 / 代謝産物 / オートファジー / セミインタクト・リシール法 / スクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーは自己成分の分解機構で、細胞の代謝や有害な物質や損傷した細胞内小器官などを分解除去することで恒常性維持の役割を担っている。細胞内代謝のシステムには分解代謝解産物や代謝中間体によるフィードフォワード・フィードバック機構が存在するため、代謝解産物、あるいは代謝中間体によってオートファジーが制御される可能性がある。本研究課題では、これまで知られていないアロステリックな制御機構を明らかにすることを目的とし、代謝中間体評品ライブラリーのスクリーニングを実施する。オートファジー活性を可視化評価できるリポーター(タンデム蛍光標識LC3, tfLC3)を指標とし、細胞膜に一過的に穴を空けるセミインタクト・リシーリング法を利用することで、134種の代謝中間体評品を細胞に導入しオートファジー活性への影響を評価した。 スクリーニングのアッセイ系はオートファジーの誘導剤(Torin1)と阻害剤(Bafilomycin A1)を用いて評価、構築した。本アッセイ系を用いて、代謝中間体導入後のオートファジーの経時的変化を観察し、オートファジー活性を低下もしくは増強させる代謝中間体を複数得ることが出来た。オートファジー活性を低下させる1候補に関しては、膜透過性を上げることが予想される修飾型を合成し、培養細胞での評価を試みた。細胞培養液にスクリーニング時の濃度まで添加すると、膜透過修飾型のみがオートファジー活性を低下させた。この修飾は細胞内で除去されることが予想される。以上から、本代謝中間体自体は膜透過性が低く、細胞内へ導入されるとオートファジーを抑制することが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
代謝中間体評品ライブラリーのスクリーニング系を構築し、オートファジー活性を低下もしくは増強させる代謝中間体の候補を複数得ることができた。そのうち1候補については膜透過修飾型の評価を開始することができた。その一方、他の候補群についての評価や、機能解析が予定よりも遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本スクリーニングで得られた候補代謝中間体の作用機序について生化学的解析を進める。1候補については膜透過修飾型を合成しており通常の培養細胞においてもオートファジー活性への影響が観察されている。オートファジー活性を低下させるため、リソソーム活性への影響を確認後、作用するステップを探索する。他の候補代謝中間体に関しては、セミインタクト・リシーリング法で導入後一定時間培養し、オートファジーの指標となるマーカータンパク質のウェスタンブロットや免疫染色法などの解析から作用機序を探る。
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