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2023 Fiscal Year Annual Research Report

プロラクチンの中枢神経系への新規作用:神経新生を介した生殖活動への寄与

Research Project

Project/Area Number 21K06256
Research InstitutionToho University

Principal Investigator

蓮沼 至  東邦大学, 理学部, 准教授 (40434261)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywordsアカハライモリ / 間脳 / 視索前野 / 脈絡叢 / 副生体 / 神経幹細胞 / 神経新生
Outline of Annual Research Achievements

成体アカハライモリ脳内では大脳側脳室周囲と間脳視索前野で活発に細胞増殖が生じている。以前我々は大脳側脳室周囲の増殖細胞の多くは神経細胞に分化することを突き止めたが、本研究では間脳視索前野の増殖細胞も多くが神経細胞に分化することを示し、その一部は複数種類の神経ペプチドニューロンに分化することを明らかにした。間脳視索前野の増殖細胞数は下垂体を除去すると減少し、下垂体前葉ホルモンであるプロラクチン(PRL)を投与すると回復することからPRLはイモリ脳内の細胞増殖を制御していると考えられる。本年度は間脳視索前野で、PRLは直接的に細胞増殖を促すのか、何らかの細胞増殖因子を介した間接的な作用により細胞増殖を促すかを解析した。イモリ脳内の脈絡叢と副生体にPRL受容体(PRLR)が高レベルで発現し、さらに哺乳類で神経幹細胞の増殖や神経新生に関与するとされるIGF-I, IIも発現することから、PRLが脈絡叢-副生体複合体で発現するIGF-I, IIを介して細胞増殖に作用する可能性について検討した。下垂体を除去したイモリにPRLを投与すると脈絡叢-副生体複合体でのIGF-I, IIの発現が高まり、さらに視索前野の増殖細胞にはIGF-I, IIの受容体であるIGFI受容体(IGFIR)が発現していた。一方で、視索前野の増殖細胞はIGFIRのみならず、PRLRも発現していた。これらより、PRLによる視索前野の細胞増殖制御は直接作用と間接作用の双方の可能性が考えられた。本成果はPRLによる脳内の細胞増殖制御の仕組みの一端を明らかにする成果と言える。しかし、現状ではPRLまたはIGF-I, IIが実際に細胞増殖を促すのか、確たる証拠を得られていない。In vitroで神経幹細胞を培養可能なニューロスフェアアッセイを用い、培養下でこれらホルモンの細胞増殖への影響を調べる必要がある。

  • Research Products

    (6 results)

All 2024 2023 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (4 results) (of which Invited: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Central regulation of reproduction in amphibians2023

    • Author(s)
      Hasunuma, I.
    • Journal Title

      J Exp Zool A Ecol Integr Physiol

      Volume: 341 Pages: 219-229

    • DOI

      10.1002/jez.2769

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 動物行動解析アプリケーションの開発と自発運動量解析への応用2024

    • Author(s)
      矢形華乃、岩室祥一、蓮沼至
    • Organizer
      日本動物学会第76回関東支部大会
  • [Presentation] アカハライモリ間脳視索前野における神経ペプチド産生ニューロンの新生2023

    • Author(s)
      花岡尚輝、井村基、岩佐亜美、大和田孝祐、岩室祥一、豊田ふみよ、菊山榮、 蓮沼至
    • Organizer
      第47回日本比較内分泌学会大会及びシンポジウム九州大会
  • [Presentation] アカハライモリ副生体におけるプロラクチンのインスリン様成長因子I, II発現におよぼす影響2023

    • Author(s)
      三笠佳樹、北田萌華、岩室祥一、菊山榮、蓮沼至
    • Organizer
      日本動物学会第94回山形大会
  • [Presentation] 有尾両生類下垂体で発現するホルモンに関する新知見2023

    • Author(s)
      蓮沼至、伏島春花、岩室祥一、菊山榮
    • Organizer
      日本下垂体研究会第37回学術集会
    • Invited
  • [Remarks] 東邦大学理学部生物学科生体調節学研究室

    • URL

      https://www.toho-u.ac.jp/sci/lab/Sci-Bio-lab-08.html

URL: 

Published: 2024-12-25  

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