2023 Fiscal Year Research-status Report
Systems understanding of developmental buffering and evolvability
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21K06287
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
佐藤 敦子 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (90589433)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 発生緩衝 / 進化可能性 / カタユウレイボヤ / 母性効果 / ゆらぎ |
Outline of Annual Research Achievements |
カタユウレイボヤの親個体に熱ストレスを与えたものと与えないものとで、卵の母性mRNAのばらつきがどのくらい異なるか、また、親の発生緩衝度合いはばらつきの変化にどのように影響するかを明らかにした。去年度の解析結果を投稿論文にまとめ、BMC Ecology and Evolutionに発表した。また、米国の研究者らの招待を受け、これまで自らが行ってきたカタユウレイボヤ研究をまとめた論文を執筆し、Genesisに出版した。そのほか、スペイン、フランス、英国での10ヶ所でセミナーを行い、本研究の成果を発表した。セミナー発表毎に、関連する研究者らとディスカッションを行い、これまでの発生緩衝についての研究が、発生分野における近年の他の研究から支持されていることが分かった。このディスカッションの内容を、総説にまとめている。このほか、温度ストレスが発生に関連した遺伝子の空間的発現パターンに与える影響について、数理モデルを作成するため、スペインのEMBL Barcelonaとの共同研究を開始した。独立形成基盤支援を利用して取得した、時系列トランスクリプトームデータを用いて、解析を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果を国際学術雑誌の投稿論文として発表できたほか、スペイン・フランス・英国の研究者に広く知ってもらうことが出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度に開催される国際学会Euro Evo Devoで、発生緩衝に関連した研究を行っている研究者を一堂に集める国際シンポジウムの提案が採択され、2024年6月にヘルシンキで開催することになった。また、米国で開催される国際学会International Tunicate Meetingに招待されており、7月に本研究の成果を発表する予定である。
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Causes of Carryover |
関連する国際学会の開催が2024年度であり、これらの学会に参加して研究発表を行いたいため。
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