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2023 Fiscal Year Research-status Report

マウス睡眠EEG/EMGデータ自動ステージ判定アルゴリズムと周辺ソフトウェア開発

Research Project

Project/Area Number 21K06385
Research InstitutionInstitute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

山田 陸裕  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 客員研究員 (90469924)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Keywordsマウス / 睡眠 / EEG/EMG / 統計 / アルゴリズム
Outline of Annual Research Achievements

本提案では、マウス脳波/筋電(EEG/EMG)データから覚醒・REM睡眠・NREM睡眠の各ステージを自動的に判定するデータ解析手法を開発する。機械学習で行われる特徴量探索をあえて行わない、ある意味で「原始的」なアルゴリズム開発を指向する。これにより、膨大な教師データを用意する作業を不要にしたり、計算コストの高い統計学的アルゴリズムを不要にし、かつ、判定基準となる特徴量を明確に定義することで判定結果の解釈が容易にできるアルゴリズムを実現する。本年度は、開発したアルゴリズムを所属研究室で得られた多数のEEG/EMGデータでに適用しながら実績を重ね、その安定性を確認した。また、眠気の指標として用いられるNREM睡眠中の delta power (EEGの周波数成分のなかで4Hz以下の成分の強度)のダイナミクスを解析する機能を追加した。眠気の蓄積と散逸をそれぞれ異なる時定数をパラメータとして指数関数でモデル化し、実データから時定数パラメータを推定する。これにより、睡眠表現型を睡眠時間や delta power の増減だけではく、delta powerの蓄積や散逸の早さという観点でも評価することができるようになった。本アルゴリズムとソフトウェアが基本的な睡眠ステージ判定に加えて、眠気の質を表現する delta power の解析にも実際に有効であることを示した。既に、睡眠関連遺伝子の機能評価に関して興味深い成果につながりつつある。さらに本年度は、研究者による確認・修正作業負担を軽減するソフトウェアツールを開発した。直感的な操作で視覚的にEEG/EMGシグナルを確認・修正できるツールの開発を目指し、ビデオなどEEG/EMG以外のデータを合わせて検討するためのソフトウェアツールとなっている。また、これらの成果をまとめた論文を準備し投稿した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

昨年度に引き続き、所属研究室において睡眠表現型に影響する遺伝子変異マウスの作出が順調に進み、実データでの試験を実施することができた。表現型未知の遺伝子変異についての実データに対しても期待通りに安定した判定性能が得らた。さらに、自動判定の確認・修正作業負担を軽減するソフトウェアツールを開発も行い、さらに眠気の指標である delta power のダイナミクス解析も自動化し、表現型解析を深化させることができた。これにより、提案時に挙げていた課題はほぼ解決できたと考えられる。論文・学会報告は見込みよりもやや遅れているものの、論文投稿までは達成しており、3年計画の3年目として順当な成果だと捉えている。

Strategy for Future Research Activity

現在、これまでに開発したアルゴリズムとソフトウェアについて論文をまとめて投稿している。論文の完成度を高めるため、R6年度まで計画を延長して他のアルゴリズムとの比較
解析などを行う。

Causes of Carryover

アルゴリズム開発が順調に進んだことで、所属研究室内の他の研究者からの依頼で遺伝子変異マウスのEEG/EMG計測データを解析する機会を多く得ることができた。これにより、本計画のアルゴリズム改良目的でのマウス購入や計測の必要性がなくなった。アルゴリズムとソフトウェアを公開することができる完成度に至ったと考えられるため、この成果を周知して活用してもらえるように論文発表や学会参加などを行う。

  • Research Products

    (2 results)

All 2024 2023

All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Journal Article] Circadian ribosome profiling reveals a role for the <i>Period2</i> upstream open reading frame in sleep2023

    • Author(s)
      Millius Arthur、Yamada Rikuhiro G.、Fujishima Hiroshi、Maeda Kazuhiko、Standley Daron M.、Sumiyama Kenta、Perrin Dimitri、Ueda Hiroki R.
    • Journal Title

      Proceedings of the National Academy of Sciences

      Volume: 120 Pages: e2214636120

    • DOI

      10.1073/pnas.2214636120

    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
  • [Presentation] Post-synaptic competition between calcineurin and PKA regulates mammalian sleep-wake cycles.2024

    • Author(s)
      Rikuhiro Yamada
    • Organizer
      ERATO UK-Japan Joint Symposium
    • Int'l Joint Research / Invited

URL: 

Published: 2024-12-25  

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