2021 Fiscal Year Research-status Report
大脳皮質視覚野可塑性の細胞タイプ特異的な臨界期制御機構の解明
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21K06431
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
米田 泰輔 生理学研究所, 基盤神経科学研究領域, 特任助教 (40709218)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 大脳皮質 / 感受性期 / 臨界期 / 視覚野 / イメージング / 可塑性 |
Outline of Annual Research Achievements |
感覚、運動、さらには高次機能に関連する脳発達には、感受性期(Critical period)の経験依存的な可塑性による神経回路形成が重要であるが、感受性期の可塑性が大脳皮質に共通のメカニズムによって生じるか、それとも神経回路固有のメカニズムがあるかは不明である。 特に可塑性のダイナミクスについては不明な点が多く、感受性期においてどのような細胞が強く可塑性を示し、どのような細胞が安定した視覚応答を示すかはわかっていない。可塑性のダイナミクスを評価するために、同一細胞からの繰り返しイメージング方法を確立した。また異なる階層において可塑性を評価するために、領野レベル、シナプスレベルにおいて繰り返しイメージングを行い、可塑性を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
それぞれの細胞の可塑性のダイナミクスを検証するために、感受性期のマウスにカルシウムセンサータンパク質を発現させて、同一の細胞を繰り返しイメージングする方法を確立した。確立した方法を用いることで、強く可塑性を示す細胞と、安定した視覚応答を示す細胞を同定した。従って研究は概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの実験過程において、同一の細胞を繰り返しイメージングする方法を確立した。今後はこの技術を用いて、個々の神経細胞の可塑性のダイナミクスを評価する。
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Causes of Carryover |
実験の条件検討が円滑に進んだため、必要な試薬や消耗品が少なかったことが理由である。差額分は来年度以降の試薬と消耗品の購入と、解析用PCの購入に用いる。
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