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2022 Fiscal Year Research-status Report

Development of bifunctional catalytic antibody aiming at innovative therapeutic drug for Alzheimer's disease

Research Project

Project/Area Number 21K06486
Research InstitutionSuzuka University of Medical Science

Principal Investigator

田口 博明  鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 教授 (20549068)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 一二三 恵美  大分大学, 全学研究推進機構, 教授 (90254606)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords抗体酵素 / アルツハイマー病 / アミロイドベータ / タウタンパク質 / クリックケミストリー
Outline of Annual Research Achievements

令和4年度は(1)軽鎖抗体とその変異体の生化学的評価と(2) 軽鎖抗体の二量体化の検討を行った。(1) 軽鎖抗体とその変異体の生化学的評価:前年度は、アミロイドベータペプチドに特異的な抗体で、アメリカにてアルツハイマー病の治療薬として初めて承認されたアデュカヌマブ(ADUHELM)の軽鎖を発現する野生型ベクターと、野生型を1アミノ酸点変異により軽鎖抗体の95番目のプロリンを除去した変異体ベクターと大腸菌を用い、野生型軽鎖抗体と変異体軽鎖抗体のそれぞれの軽鎖抗体を得た。今年度はこれら得られた2種類の軽鎖抗体について生化学的評価を行った。まず、これら抗体軽鎖の基質特異性の検討を行うため、14種類のアミノ酸組成や長さの異なる蛍光合成基質を準備し、それぞれについて加水分解活性の測定を行った。その結果、3種類の蛍光合成基質について時間経過とともに蛍光強度の増加がみられ、基質の加水分解が起こっていることが分かった。加水分解が見られたいずれの基質においても加水分解速度は、変異体軽鎖抗体が野生型軽鎖抗体変異体より高かった。これら結果より、予想通り軽鎖抗体の95番目のプロリンを除去することにより、触媒機能部位がより好ましい構造になり、加水分解速度が速くなったことが考えられる。また、これらの違いを考察するため、軽鎖抗体と蛍光合成基質の分子モデルをそれぞれ作成した。
(2) 軽鎖抗体の二量体化:前年度は種々の条件を検討したが、ほとんどが軽鎖抗体モノマーでごく少量の2量体化された軽鎖抗体が見られた。今年度は、2量体化の収率向上を目指し、軽鎖抗体のC末端に存在するシステインにDNAを結合させ、DNAを用いた2量体化を計画した。16merのDNAをデザインし、3’または5’末端をアミノ化したDNAを合成した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これら軽鎖抗体について生化学的評価および分子モデルの解析が現在進行中である。
二量体化された軽鎖抗体の収量の向上を目指し、DNAを用いた二量体化が進行中である。

Strategy for Future Research Activity

前年度は、得られた軽鎖抗体の特徴について、蛍光合成基質を用いて、その加水分解活性や基質特異性について調べた。今後はさらに詳細な検討を行うため、アミロイドベータペプチドの部分構造を含むFRET基質やアミロイドベータペプチドを用いて加水分解活性の測定を行う。また、上記加水分解で生成されたペプチド断片は、HPLCを用い単離し、質量分析によりその構造を決定する。その後、構造決定されたペプチド断片より加水分解部位の決定を行う。また、前年度構築した分子モデルについて、蛍光合成基質とのドッキングモデルの構築を行い、その活性中心部分の詳細な解析を試みる予定である。さらにチオフラビンTを用い変異体のアミロイドベータペプチド凝集阻害活性について調べる。
軽鎖抗体の二量体化について、前年度までの実績では、ごく少量の二量体化された軽鎖抗体しか確認できなかった。そこで今後も引き続き軽鎖抗体の軽鎖抗体誘導体化反応の条件などの工程を詳細に検討し、二量体化反応前の軽鎖抗体に問題が無いか確認する。その後、二量体化反応の最適な反応条件(濃度、温度、時間、緩衝液など)を検討する。さらに、前年合成した16merのDNAをマレイミドと結合させた後、軽鎖抗体のシステイン側鎖と反応させDNA-軽鎖抗体を合成し二量体化反応の条件を種々検討していく。

Causes of Carryover

令和4年度に参加を予定していた学会が、コロナ感染拡大によりハイブリッド開催となったため旅費が必要なくなった。また、研究計画上必要な試薬の納期が通常より長くなり、当該年度内に納品されなかった。

  • Research Products

    (4 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] A new catalytic site functioning in antigen cleavage by H34 catalytic antibody light chain2022

    • Author(s)
      Hifumi Emi、Nonaka Tamami、Taguchi Hiroaki、Uda Taizo
    • Journal Title

      Scientific Reports

      Volume: 12 Pages: 19185

    • DOI

      10.1038/s41598-022-23689-6

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Obtaining Highly Active Catalytic Antibodies Capable of Enzymatically Cleaving Antigens2022

    • Author(s)
      Nonaka Tamami、Taguchi Hiroaki、Uda Taizo、Hifumi Emi
    • Journal Title

      International Journal of Molecular Sciences

      Volume: 23 Pages: 14351~14351

    • DOI

      10.3390/ijms232214351

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] α-シヌクレイン部分配列を含むペプチド性消光性基質の合成とヒト型抗体軽鎖のスクリーニング2023

    • Author(s)
      田口博明、一色亮汰 、松尾有紗 、中川智士、 一二三恵美、宇田泰三
    • Organizer
      日本薬学会第143年会
  • [Presentation] α-シヌクレインを加水分解する 抗体酵素の開発2022

    • Author(s)
      田口博明、一色亮汰 、松尾有紗 、 一二三恵美、宇田泰三
    • Organizer
      第41回日本認知症学会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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