2021 Fiscal Year Research-status Report
光応答性ナノ粒子を用いた低分子化合物の微細空間における活性の量的制御法の開発
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21K06497
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
村山 周平 昭和大学, 薬学部, 講師 (50549649)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / DDS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、機能性の低分子化合物による、細胞内などの局所空間での機能制御法の開発を行い、その技術を用いることで、細胞内などの局所空間における、低分子について、その詳細な働き、その量的変化の意義、発現タイミングによる役割の違いなどを分析する為のツールとすることを目指して研究を進めており、内包する分子に対する汎用性の高さから、将来的には医薬品の送達システムとしての応用も期待している。 その細胞内局所空間での分子機能制御の手段として、過去に我々が開発した、刺激応答性の親水性ナノ粒子ゲルは、その網目構造によって、機能性高分子を、電荷や分子構造などの性質によらず、物理的に安定に保持し、必要に応じて放出・機能させることが出来るという性質を持ち低分子の機能制御への応用の可能性が高いことから、本研究では、ナノ粒子形成能を保ったまま、ゲルの網目構造を、より密にすることで、低分子の細胞内における、厳密な、量的・時空間的な制御を行うことを目指している。 本年は、より密な網目構造の調製を目指して、架橋剤の構成材料や量比を様々に変えたところ、ナノ粒子内部からの、機能性分子の漏出を抑えることが出来て、その結果として、過去の研究と比較して10倍のON/OFF比を達成した。(論文準備中) 一方で、網目の大きさ変えて行く中で、低分子でもその分子量によって漏出のしやすさが異なる場合がある事から、それを生かしつつ、よりよいナノ粒子ゲルについて、開発、評価を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年は、より密な網目構造の調製を目指して、架橋剤の構成材料や量比を様々に変え、ナノ粒子内部からの、機能性分子の漏出を抑えることが出来て、その結果として、過去の研究と比較して10倍のON/OFF比を達成した。(論文準備中) 一方で、網目の大きさ変えて行く中で、低分子でもその分子量によって漏出のしやすさが異なる場合がある事が判明した。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナの状況を見ながら学会発表などを試みる。 低分子でもその分子量によって漏出のしやすさが異なる場合がある事から、それを生かしつつ、よりよいナノ粒子ゲルについて、開発、評価を進める。
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Causes of Carryover |
無理に年度内に使い切る執行を行わず、次年度以降に必要な試薬類を購入する。
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