2023 Fiscal Year Annual Research Report
NASH induced-liver fibrosis was mediated by the disruption of circadian clock system
Project/Area Number |
21K06536
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
和田 平 日本大学, 薬学部, 准教授 (20597398)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | Bmal1 / 線維化 / 体内時計システム |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らはNASH発症に伴って肝臓の体内時計システムに異常が生じることを見出した。そこで、体内時計を制御する時計遺伝子BMAL1を肝細胞特異的に欠損させたHKOマウスを用いて、NASH発症に伴う体内時計システム異常の意義を解析し、BMAL1がNASH発症促進因子であることを見出した。またNASH線維化には概日リズムが存在することを見出し、その線維化リズムはNASH発症要因である肝細胞損傷、炎症、活性酸素種の産生などの要因のリズムと関連性が認められた。興味深いことに、NASH線維化の概日リズムは、TGFβ1タンパク質量の日内変動に関連し、SMADシグナル経路を活性化することを明らかにした。線維化の概日リズムを制御するTGFβ1タンパク質量を制御するRNA結合タンパク質をUVクロスリンキング法によって探索し、分子量60KdaのRNA結合タンパク質を見出した。さらに、BMAL1欠損させた肝細胞においてTGFβ1の発現量が増加していることを明らかにした。NASH線維化は、予後不良な肝がんへと進展する。そこで本年度は、HKOマウスにおけるNASH線維化の増悪化の肝がんへの進展について検討した。その結果、HKOマウスにおけるNASH肝がんに関連した生存曲線はControlマウスに比較して寿命が有意に縮むことが示された。また、胆管結紮誘導性の肝線維化の発症に対して検討したところ、HKOマウスでは線維化の増加化が認められた。
|