2023 Fiscal Year Annual Research Report
飢餓状態でのhnRNP A1消失とそれに続くncRNA遊離による癌細胞形質の変動
Project/Area Number |
21K06538
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
高橋 徹行 武蔵野大学, 薬学部, 講師 (00403692)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | hnRNP A1 / λN/boxBシステム / miRNA / lncRNA / circRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
飢餓状態によりhnRNP A1 mRNA 3'UTRへの結合性が上昇する4種のmiRNA (miR-4734、miR-4745-5p、miR-6126、miR-6798-5p)について更なる解析を行った。λN/boxBシステムで単離したRNAによるqPCR解析では、当該4種のmiRNAが飢餓状態時にhnRNP A1 mRNA 3’UTRで結合上昇が見られたが、結合配列を置換した変異3’UTRとの結合は一切認められなかった。miRNAレポーターを用いた解析においても、上記の変異3’UTRレポーターは全長3’ UTRレポーターに比して飢餓状態時に活性上昇が認められた。上記4種に対するanti-miRNAを導入すると、anti-miR-4745-5p、anti-miR-6126、anti-miR-6798-5p導入群で飢餓状態時の全長3’UTRレポーター活性上昇が促進し、miR-4745-5p、miR-6798-5pはRISCへの集積も促進していた。上記4種miRNAのうち、miR-4745-5p、miR-6798-5p過剰発現は内因性hnRNP A1タンパクレベルを低下させた。以上より、miR-4745-5p、miR-6798-5pが飢餓状態時のhnRNP A1翻訳抑制に寄与するmiRNAである事が明らかになった。 マイクロアレイを用いてmRNA以外のhnRNP A1結合性RNAの同定を試みた。抗hnRNP A1抗体を用いたPAR-CLIP法により得た免疫沈降物からRNAを単離し、各種ncRNAマイクロアレイ供したところ、17種のmiRNA、8種のlncRNA、18種のcircRNAがhnRNP A1結合性ノンコーディングRNAの候補として同定された。更にmiRNAについては5種が、lncRNAについては1種が同一サンプルを用いたqPCRによるバリデーションを通過した。
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