2023 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the pathogenetic mechanisms of congenital diseases caused by the mutations in biosynthetic enzymes of heparan sulfate
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21K06552
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
山田 修平 名城大学, 薬学部, 教授 (70240017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水本 秀二 名城大学, 薬学部, 准教授 (40443973)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | へパラン硫酸 / EXTL3 / 生合成 / 遺伝病 / ノックアウトマウス / キシロース転移酵素 / グリコサミノグリカン |
Outline of Annual Research Achievements |
へパラン硫酸(HS)の生合成酵素をコードする遺伝子群の変異に基づく遺伝病に関する詳細を調べるため、下記の5種の実験を行った。 【実験1】HS生合成酵素の1つであるキシロース転移酵素について、患者で見つかっている変異型酵素の組換え体を作製し、活性の測定を行った。現在論文作成中である。また、ゴルジ体内でUDPをUMPに変換する酵素の欠損でも、同様の疾患が見つかったため、ゴルジ体内に蓄積したUDPがHS生合成酵素群を阻害する可能性を予測し、実験を行ったところ、予想通りの結果が得られた。この結果についても、現在論文作成中である。さらに、HS生合成酵素の基質である糖-ヌクレオチドのゴルジ体へのトランスポーターのノックアウト(KO)マウスを作製し、解析した。この成果については、論文発表した。 【実験2】HSの生合成の鍵酵素の1つであるEXTL3変異患者由来の不死化した細胞からHS鎖を精製し、その含有量、二糖組成、鎖長を調べ、健常人やヘテロ体(父親)由来の細胞のデータと比較し、構造の変化を見出した。 【実験3】T細胞特異的Extl3 KOマウスの解析: T細胞分化に遅れがあることを発見し、国際学会で成果を発表した。 【実験4】脳特異的Extl3 KOマウスの解析:脳の発達への影響を調べるため、さまざまな行動観察実験を実施した。同腹子の野生型やヘテロ型マウスと比較し、現時点で、有意な差は見られていない。そこで、海馬など脳のいくつかの組織におけるExtl3のmRNAの発現をリアルタイムPCRで、HSの発現を免疫染色によって、解析した。しかし、有意な差は見られず、KOしているグルタミン酸作動性神経の周囲の細胞が、補填的に産生している可能性が考えられる。 【実験5】腎糸球体特異的Extl3 KOマウスの解析:腎糸球体基底膜のへパラン硫酸に影響が及んでいるのかについて調べた。成果を学会で発表した。
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Research Products
(12 results)