2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of humanized anti-Te-EVs antibody for novel cancer therapy
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21K06575
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
神宮司 健太郎 大阪大学, 薬学研究科, 特任講師(常勤) (80707571)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 癌組織EV / 大腸癌 / 抗癌EV抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
実験①の実績: これまでに大腸癌Te-EVs(tissue-exudative extracellular vesicles)が単球やNK細胞に作用し、腫瘍優位に誘導することが明らかとなっている。本期間は取得した抗大腸癌Te-EVs抗体(抗癌EV抗体)がこれらの作用をブロックできるのかを検証した。NK細胞株に大腸癌Te-EVsと共に抗癌EV抗体を作用させた後に、大腸癌細胞株と共培養しその細胞傷害活性に与える影響を検討した。その結果、抗癌EV抗体が大腸癌Te-EVsによるNK細胞の細胞傷害活性抑制作用を阻害できることを明らかにした。 実験②の実績: これまでに抗体ファージライブラリーより複数の大腸癌Te-EVsに対するモノクローナル抗体を作成している。得られた抗癌EV抗体が正常大腸組織Te-EVsには反応せずに、大腸癌Te-EVsにのみ反応することが確認できている。本期間は抗癌EV抗体の抗原の同定を目指した。コントロールIgGあるいは抗癌EV抗体による癌組織EVの免疫沈降を行い、EVタンパク質ライセートを取得した。得られたEVタンパク質ライセートをSDS-PAGEで展開し、銀染色を行なった。抗癌EV抗体のみで得られたバンドを質量分析に供し、抗癌EV抗体の抗原候補タンパク質を明らかにすることが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
NK細胞以外の免疫細胞に対する癌組織EVの作用を抗癌EV抗体が阻害可能か否かの検証が行えていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
実験①に関して: NK細胞以外の免疫細胞に対する癌組織EVの作用を抗癌EV抗体が阻害可能か否かの検証を行う。 実験②に関して: 得られた抗癌EV抗体の抗原候補タンパク質の検証を行う。抗原情報ができれば、その抗原のマウスオルソログに対するマウス抗体を用いたin vivo抗腫瘍作用評価を行う。また、抗癌EV抗体を用いて組織免疫組織化学染色を行い、正常部位及び大腸癌部位における抗原発現量ならびに病期などの臨床情報を参照し比較検討する。
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Research Products
(2 results)