2023 Fiscal Year Annual Research Report
Regulatory mechanism of expression of primary afferent sensory neuron-derived factors involved in chronic itch
Project/Area Number |
21K06578
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
白鳥 美穂 (林) 九州大学, 薬学研究院, 助教 (20735641)
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Project Period (FY) |
2024-01-17 – 2024-03-31
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Keywords | 慢性掻痒 / 痒み / 一次求心性神経 / アトピー性皮膚炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
一次求心性神経におけるIL-6の発現を確認するにあたって、RNAscope in situ hybridyzationのプローブの確認を行った。IL-6が発現増加することが知られる脊髄圧迫モデルの脊髄で発現を確認することができたため、プローブは機能することがわかった。次に、慢性掻痒モデルである接触皮膚炎モデルマウスの一次求心性神経の細胞体が集積している後根神経節を採取し、RNAscope in situ hybridyzationを行ったところ、IL-6 mRNAの発現が神経細胞で確認できた。また、慢性掻痒時の神経細胞においてIL-6のシグナルの増加が認められた。IL-6陽性神経細胞の割合も増加することがわかった。局在については、非常に限られた神経細胞に発現していることがわかった。各種神経サブセットマーカーとの共局在を検討したところ、特定のサブセットマーカーとの共局在が明らかになった。 自然発症アトピー性皮膚炎モデルマウスにおいても一次求心性神経の細胞体が集積する後根神経節を採取し同様の検討を行った。その結果、接触皮膚炎モデルと同様に、IL-6 mRNAの発現が神経細胞で確認でき、その発現はコントロール群と比較して慢性掻痒群で増加していることがわかった。IL-6陽性神経細胞の割合についても接触皮膚炎モデルと同様に慢性掻痒時に増加することがわかった。 これらの結果から慢性掻痒時に共通してIL-6は神経細胞で発現増加することが示唆された。また、その発現は極めて限られた神経細胞で起きていることがわかり、特定の神経サブセットが慢性掻痒の悪化に寄与する可能性が考えられる。
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Research Products
(1 results)