2022 Fiscal Year Research-status Report
神経突起伸長因子LOTUSの受容体同定と分子メカニズム解析
Project/Area Number |
21K06580
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
栗原 裕司 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 助教 (00634552)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 神経科学 / 薬理学 / 突起伸長 / 神経再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、神経突起伸長を促進させるLOTUSの分子メカニズム解明である。本年度は、LOTUSによる神経突起伸長作用を媒介する細胞側の分子を探索すると共に、LOTUSの神経突起伸長作用を媒介する受容体の同定に着手した。研究代表者は、マウス網膜神経節細胞およびレチノイン酸処理により神経細胞様に分化したマウス神経芽細胞腫由来の細胞株Neuro2Aに対して、精製LOTUSタンパク質が結合すること、および精製LOTUS基質上で神経突起が伸長することを明らかにしている。LOTUS結合分子の精製産物を質量分析により解析した結果、神経突起伸長に関与すると報告されている分子を含め、様々な膜タンパク質を見出した。これらのLOTUS相互作用候補分子のノックダウン実験を、レチノイン酸処理し、LOTUS基質上に培養したNeuro2Aに対して実施した。その結果、とある細胞間接着因子をノックダウンしたNeuro2Aの突起長が短いことを見出し、この細胞間接着因子がLOTUSと相互作用することを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画に記した、LOTUSの神経突起伸長作用を媒介する受容体の同定に着手し、複数のLOTUS結合候補分子の中から、LOTUSの神経突起伸長作用を媒介する受容体の候補分子を見出したことが理由として挙げられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本年度の解析結果が示したLOTUSの神経突起伸長作用を媒介する受容体の候補分子が、神経突起伸長を媒介するか否かを更に検証するため、培養したマウス網膜神経節細胞を用いた実験を実施する。
|