2023 Fiscal Year Annual Research Report
補体第二経路に着目した微小血管傷害発症メカニズムの解明
Project/Area Number |
21K06696
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
山田 成樹 藤田医科大学, 医学部, 教授 (20719926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 智博 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (40711669)
坪井 直毅 藤田医科大学, 医学部, 教授 (50566958)
高橋 和男 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90631391)
中井 剛 藤田医科大学, 医学部, 講師 (80753285)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ゲムシタビン / 細胞外ヒストン / ヘモグロビン / 血小板 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゲムシタビン投与を受けた膀胱がん患者の診療録調査を実施したところ、血小板数低値、ゲムシタビン高用量投与、ヘモグロビン低値が血小板減少に関与していることを明らかにし、その成果はClinical Drug Investigation誌へ掲載された。細胞外ヒストン投与により血小板減少が誘発されることから、上記結果を踏まえ、ヒストン投与後にゲムシタビンを追加投与することで、新規血栓性微小血管症モデルの作製を試みた。ヒストン単独投与(45μg/g重)をday0,3,6に行い、7日目に解析を行ったところ、コントロール群と比較して、ヘモグロビン値の有意な低下(p=0.048)および血小板数の低下傾向が認められた(p=0.071)。同様の方法でゲムシタビンを単独投与(0,20,40,80mg/kg)したところ、0mg/kg群に比較して、80mg/kg投与群では有意なヘモグロビン値低下(p<0.01)および血小板減少が認められた(p=0.035)。細胞外ヒストン(45μg/g重)から1時間後にゲムシタビン(80mg/kg)を併用投与したところ、投与から24時間経過していたが、ヒストン単独投与群と比較してゲムシタビン併用群では、ヘモグロビン、ヘマトクリット値が有意に低下した。血小板数も低下傾向を示した(p=0.052)。以上の結果より、細胞外ヒストンを併用することにより臨床経過に類似した所見が増悪することが明らかになった。前年、野生型マウスおよび補体3型受容体(Mac-1)欠損マウス由来のの好中球を用い、ヒストンと多血小板血漿下でインキュベートしたところ、Mac-1欠損由来好中球では、好中球細胞外トラップ形成が抑制され、本成果はFEBSOPENBio誌へ掲載された。前年度、微小血管傷害モデル動物の作製を行うため、敗血症関連研究のメタ解析を行い、得られた成果はIn vivo誌へ報告した。
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Research Products
(4 results)