2022 Fiscal Year Research-status Report
Individualization of oral hypoxia-inducible factor prolyl hydroxylase inhibitor dosage based on gene polymorphisms related to drug responsiveness
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21K06707
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
新岡 丈典 弘前大学, 医学研究科, 教授 (20722276)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 低酸素誘導因子-プロリン水酸化酵素阻害薬 / 薬物動態 / 薬物動態関連遺伝子多型解析 / 血中ヘモグロビン値 / 個別化投与設計 |
Outline of Annual Research Achievements |
HPLC-UV法を用いたバダデュスタットの血漿中濃度測定法を開発した。内部標準物質およびバダスタットのピーク検出時間は、それぞれ7.3分と8.6分であった。検量線は0.2~150μg/mLの濃度範囲で直線的であった (R2 > 0.99) 。真度(accuracy)および精度(precision)評価における日内変動および日間変動は、検量線の作成に用いた全ての希釈標準溶液濃度において15%以下であった。本測定系は、臨床患者のバダデュスタット血漿中濃度測定および体内動態解析において、有用な手段になり得ると考えられる。 本HPLC-UV法を用いて、バダデュスタット服用患者7名の投与後12時間目の時点における血漿中濃度(C12、n = 21)を測定した。投与量で補正したC12の個体内および個体間変動は非常に大きく、5倍および18倍であった。血漿中濃度が最も高かったのは、バダデュスタットを1日1回600mgで服用していた患者の76.4μg/mLであった。一方、血漿中濃度が最も低かったのは、バダデュスタット1日1回300mgで服用していた患者の2.9μg/mLであった。 今後、患者の体内動態解析および薬効や副作用との関連について、更なる検討が必要と考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究の対象は主に外来患者となるが、コロナ感染第8波の影響により、当該患者からのインフォームドコンセントの取得や採血が困難となった時期が継続した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、HIF-PH阻害薬を使用している外来患者へのインフォームドコンセント取得が可能となったため、症例数は徐々に増加していくとが予想される。研究期間の1年延長も視野に入れながら、研究を継続していく。
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Causes of Carryover |
今後実施予定の検討を充実させた方が研究遂行上、有益であると判断し、今年度の計画を見直した結果、研究立案当初の予算と僅かに差額が生じた。R5年度は、薬物血中濃度測定用カラムおよび薬物応答性遺伝子多型解析用試薬の購入費用として、今年度の予算と合わせて使用する予定である。
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