2023 Fiscal Year Annual Research Report
Investigating the crosstalk between angiogenesis and neurogenesis: elucidating the mechanism of cerebrovascular morphogenesis
Project/Area Number |
21K06740
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
木村 英二 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (50405750)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ゼブラフィッシュ / 血管形成 / ゲノム編集 / CRISPR/Cas9 / 神経発生 / 脳血管 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、小型魚類ゼブラフィッシュを材料とし、脳血管系の形成過程における神経発生の関与、血管形成と神経発生のクロストークの解明を目的とした。そのために神経発生過程における遺伝子の発現パターンを脳血管系の形成過程と照らし合わせて、関連が想起される発現パターンを示す遺伝子群を選定した。これらの標的遺伝子群を近年急速に普及しているゲノム編集技術であるCRISPR/Cas9法を用いてノックアウトし、脳血管系の形態形成への影響を評価した。また魚類では進化の早い段階でゲノムの倍化が生じており、パラログ遺伝子により機能が補完されている可能性が想定され、パラログ遺伝子を同時にノックアウトすることで確実に表現型を示す系統を作成し解析を進めることとした。21年度から22年度にかけて、対象遺伝子を含む対象遺伝子群すべてのsgRNAを合成し、受精卵へ一通りインジェクションしゲノム活性評価を実施した。しかしながら十分なゲノム編集活性を確認することができなかったため、22年度終盤から23年度にかけて、改めて合成済みのcrRNAをIDTから購入し、これを用いてゲノム編集を再度行った。crRNAではtracrRNAと合わせてインジェクションすることでsgRNAと同等以上のゲノム編集が可能となり、またsgRNAの作成に時間を取られることなく研究を進めていくことが可能となった。結果 予定した遺伝子群でゲノム編集能を有するsgRNAをすべて取得し受精卵にインジェクションすることができた。2023年度にはF0世代のpotential founderの同定を行い、そのfounderと血管で特異的に蛍光を発現する系統との交配によるF1世代の飼育を進めるところまで進行した。現在F1世代を飼育中であり、順次遺伝子変異を有するものを同定し雌雄で交配することで表現型の解析を進めている。
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