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2021 Fiscal Year Research-status Report

病変型脳ペリサイトのαシヌクレイン処理能障害による頭部外傷後のパーキンソン病発症

Research Project

Project/Area Number 21K06813
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

高田 芙友子  福岡大学, 薬学部, 准教授 (70412575)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岩尾 卓朗  福岡大学, 薬学部, 助教 (30846374)
道具 伸也  福岡大学, 薬学部, 教授 (60399186)
Project Period (FY) 2021-04-01 – 2024-03-31
Keywords頭部外傷 / 加齢 / αシヌクレイン / ペリサイト
Outline of Annual Research Achievements

αシヌクレインの蓄積・凝集はパーキンソン病患者の特徴的な脳の病理所見であり、その蓄積・凝集はドパミン神経脱落に伴う運動障害誘発に、またその脳内伝播・拡散は認知機能障害などの非運動障害の誘発に関与する。しかし、αシヌクレイン増加・凝集から発症に至る機構の詳細は未だ不明である。本申請者らは、脳微小血管に存在し血液脳関門構成細胞である「脳ペリサイト」がドパミン神経を保護すること、αシヌクレインの脳内蓄積・凝集を抑制することを突き止めた。そこで、本申請者らはパーキンソン病発症の危険因子である頭部外傷および加齢に着眼し、「健常型ペリサイトから病変型ペリサイトへの変換が、αシヌクレインの脳内蓄積を惹き起こし、孤発性パーキンソン病を発症・進展させる」と仮説した。本研究では病変型ペリサイトを治療標的と捉え、上記の過程に関わる責任分子・機序を明らかにする。
本年度は、αシヌクレインの脳内蓄積に関与する関連遺伝子であるAtp13a2, Lrrk2, Pink1, Park2の発現に対する加齢もしくは頭部外傷の影響について検討した。Atp13a2 およびPink1の老齢マウスの脳における発現は、若年マウスのそれと比較して有意に減少していた。一方、中年マウスにおけるそれら発現は若年マウスと比較して、顕著な差は認められなった。これら知見は、加齢に伴いリソソーム・ミトコンドリア機能が障害され、αシヌクレインの脳内蓄積が促進される可能性を示している。また、頭部外傷を受傷した若年マウスにおけるAtp13a2, Lrrk2, Pink1, Park2の発現量は、頭部外傷を受傷していない若年マウスと同程度であった。今後は、頭部外傷が、加齢に伴うリソソーム・ミトコンドリア機能障害を加速させ、パーキンソン病病態の形成を加速させるかを検討する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

頭部外傷が、パーキンソン病態の形成に関与するかを検証するための基盤となる実験条件などを整備することができたため、概ね順調に進捗していると評価した。

Strategy for Future Research Activity

来年度は、中年マウスを用いて頭部外傷がパーキンソン病態を進展させるかを検討する予定である。また頭部外傷受傷後に認められる脳ペリサイトの病変化が、Atp13a2, Lrrk2, Pink1, Park2の発現変化に関与するかを検討する。

Causes of Carryover

学会に参加するための旅費として使用する予定であったが、オンラインで学会が開催されたため、次年度に使用する額が生じた。来年度の学会への参加費もしくは学会参加のための旅費として使用する計画である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Aging-induced changes in mRNA expression of dopaminergic neuronrelated genes in C57BL/6 mouse brain2022

    • Author(s)
      Eren Tashiro, Fuyuko Takata, Takuro Iwao, Yuko Fukunaga, Shinya Dohgu
    • Organizer
      第95回日本薬理学会年会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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