2023 Fiscal Year Annual Research Report
SWI/SNF型クロマチン再構成因子関連腫瘍の分子生物学的層別化と治療戦略
Project/Area Number |
21K06887
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
孝橋 賢一 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (10529879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 裕一 九州大学, 医学研究院, 講師 (00597643) [Withdrawn]
木下 伊寿美 九州大学, 大学病院, 医員 (50766186) [Withdrawn]
小田 義直 九州大学, 医学研究院, 教授 (70291515)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | SMARCB1 |
Outline of Annual Research Achievements |
類上皮肉腫は、組織学的にconventional-typeとproximal-typeとに分けられ、proximal-typeの方が予後不良とされる。両亜型ともに高悪性度であるが、しばしば担癌状態で長期生存する症例も認められる。今回、MLPA法を用いてSMARCB1のアレル数解析を実施した。Biallelic deletionは12/20(60%)、monoallelic delesionは6/20(30%)、wild typeは2/20(10%)に認められた。予後については、biallelic deletion症例が、monoallelic症例よりも予後不良である傾向が認められた(p=0.326)。各亜型との直接的な関係性は明らかではなかった。しかしconventional-typeではERGが、proximal-typeではSALL4が陽性となる傾向が既に報告されており、ERG陽性症例はmonoallelic症例(p=0.04)と、SALL4陽性良性はbiallelic症例(p=0.03)と有意に相関を認めた。類上皮肉腫は、遺伝学的にgeneticな要因とmicroRNAによるepigeneticな要因とにより、SMARCB1発現が抑制されているとされている。今回の解析では組織亜型との直接的な関係性は認めなかったが、proximal-typeでは、biallelic deletionが多く、conventional-typeではmonoallelic deletionが多くなり、geneticな要因が強い方が予後不良となるのではという仮説を支持できるのではと考えている。
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Research Products
(15 results)