2021 Fiscal Year Research-status Report
術前化学療法進行胃癌に対する治療効果とDNA修復関連蛋白REV7の発現との関連
Project/Area Number |
21K06894
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
一戸 昌明 北里大学, 医学部, 講師 (80365163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村雲 芳樹 北里大学, 医学部, 教授 (40324438)
櫻井 靖高 北里大学, 医学部, 助教 (50733101)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | REV7 / 胃癌 / 治療効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、申請した研究計画書に基づき進行胃癌の手術検体におけるREV7の発現をホルマリン固定・パラフィン切片を用いて、免疫組織化学染色を施行し評価した。現在までに進行胃癌70症例(平均年齢70歳、男性48例・女性28例)の免疫組織化学染色におけるREV7の発現を評価し、予後等の臨床病理学的因子との関連を検討した。 また細胞増殖との関連を評価する為に細胞増殖能のマーカーであるKi-67も同様に免疫組織化学染色を施行し、腫瘍細胞1000個当たりの陽性率をlabeling index(LI)として算出しREV7の発現との関係を検討した。 現時点での結果として、進行胃癌において癌の分化度(高分化・中分化を分化型、低分化を未分化型として比較)で有意なREV7の発現差異は見られなかった。REV7陽性群は陰性群に比して、Ki-67LIが高値を示す傾向が見られた。REV7陽性群と陰性群で予後を比較した所、陽性群は陰性群に比して悪い傾向が見られた。 また術前化学療法を施行した進行胃癌における化学療法前の生検検体20例を用いて、同様にREV7の発現を免疫組織化学染色にて検討した。現時点で治療抵抗群が治療効果群に比してREV7 scoreが高い傾向が見られた。KI-67LIは治療抵抗群が、治療効果群に比して高値を示す傾向があった。 引き続き症例数を増やし、免疫組織化学染色を施行し、順次解析を行う。さらに化学治療後の手術検体におけるREV7の発現を同様に免疫組織化学染色を行い、治療効果との関連性を詳細に検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在までに胃癌症90例(手術症例:70例、生検症例:20例)の免疫染色が終了し評価しているが、一部の症例で染色がうまくゆかず再染色などが必要となった為、やや遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
症例をさらに増やし、進行胃癌におけるREV7の発現意義を詳細に検討する。さらに術前化学療法が施行された進行胃癌症例におけるREV7の発現を治療前後で評価し、REV7の発現と化学療法に対する治療効果との関連を明らかにする。
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Causes of Carryover |
今年度予定していた症例の免疫染色がすべて終了しなかった為、出来なかった症例分の抗体費・試薬費等が予定よりも少額になった。これらが次年度使用額が生じた主な理由である。生じた次年度使用額は、今年度出来なかった症例の免疫染色を行う為に使用する予定である。
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Research Products
(2 results)