2023 Fiscal Year Research-status Report
Comprehensive analysis of pathologic, genomic, and clinical characteristics in RhoGAP gastric cancer
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21K06918
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
河内 洋 公益財団法人がん研究会, がん研究所 病理部, 診断病理学担当部長 (20401375)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | RhoGAP / Claudin-18 / ARHGAP / 早期胃癌 / リンパ節転移 / fusion |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、従来の胃癌病理分類では抽出が困難であった、Rho GTPase activating protein(RhoGAP)に関連するゲノム異常を示す胃癌(RhoGAP胃癌)を対象とし、組織病理学的、遺伝子学的、臨床的解析により胃癌において診断・治療の面で区別すべき独立した疾患単位としての意義を証明することを目的としている。 当該年度は、研究3年次に相当する。 前年度に2005年~2014年までの間に当院で外科的切除が施行されたpT1b胃癌症例899例についての、FISHによる解析を行ったが、当該年度に、得られた結果の論文化を行い投稿、2024年3月31日時点で査読中である。 当該年度には、さらに、2015年・2016年の2年間のpT1a(約100例)、 pT1b症例(約200例)の解析を行った。pT1a胃癌においても、pT1b胃癌と同様に、リンパ節転移の危険因子として、RhoGAP融合遺伝子の存在がきわめて有意な因子であることが確認された。pT1a胃癌における有用なリンパ節転移危険因子としての意義が明らかになることは、内視鏡治療の適応をより適切化するために有用と考えられる。本結果についても、論文化を進め、投稿準備中である。 また、2015年・2016年のpT1b症例については、全例に対しRHOA変異の解析も行った。その結果と臨床病理学的所見ならびにRhoGAP融合遺伝子の有無との関連について検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他の業務との適切なエフォート配分ができなった点にある。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究に割くエフォートを当初の予定通りまで戻す。現在論文投稿、作成しているものを論文受理の段階まで進める。また、RHOA変異を解析した症例群に対する検討を進める。
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Causes of Carryover |
得られた研究成果を論文化するにあたり、英文校正費や出版費用が必要であるが、現在投稿準備中のものも含まれるので、次年度使用の予定とした。さらには、研究成果の発表のための学会参加も予定しており、参加費用に充てることとした。追加実験やデータ解析に必要な試薬代や備品代も見込んでいる。
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Research Products
(3 results)